用意周到になるスミッシング詐欺 企業と利用者はSMSとの付き合い方を考えよう半径300メートルのIT

SMSを悪用したフィッシング詐欺で新たな手法が注目を集めています。市場の動向を取り入れたと思われるこの手口はもはや“ビジネス”と呼べるほど用意周到です。SMSの利用者や、サービスの仕組みにSMSを導入したい企業はどのように対策を講じていけばいいのでしょうか。

» 2021年05月18日 07時00分 公開
[宮田健ITmedia]

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 SMSで「『宅配便が届いた』というメッセージを開くと、なぜかApple IDの画面が開く」ということがあったとしても、Apple IDを入力してはいけません。残念ながらそれは本物の画面ではなく、IDとパスワードを盗む「フィッシングサイト」です。

 佐川急便やAmazon、ヤマト運輸など、主要な宅配事業者をかたるSMSが、今まで何度もSNSで話題になっています。被害に遭われた方がSNSで情報共有するだけでも、まだ被害に遭っていない人たちへの注意喚起として非常に有効です。これ以上の被害者を出さないためにも、引き続き私たちはこうした詐欺の手口を知っておく必要があるでしょう。

筆者に届いたSMSとリンク先のWebページ。ページの見た目で本物かどうかの区別は付けられません。開くだけなら(恐らく)大丈夫ですが、面白半分にタップすることはお薦めしません。

荷物情報はそもそもSMSで届かない……

 今回の詐欺では佐川急便の名前がかたられていますが、同社は以前からSMSを使って荷物のお知らせをすることはないと明言しています。

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