デジタル化の進展や働き方の変化でクラウドサービスが普及する一方「まだ多くのIT資産はオンプレミスにある」との独自調査を基に、IIJが新たな取り組みを始めた。脱オンプレの課題を解消しつつ「マルチクラウド」のニーズを意識したという内容から見えてくる、クラウド市場の今後とは。
「サーバの半数以上をクラウド化した企業は、まだ2割以下にとどまっている」
インターネットイニシアティブ(IIJ)の染谷 直氏(執行役員クラウド本部長)は2021年9月15日、同社がオンラインで開いたクラウド事業の新たな取り組みに関する記者説明会で、こんな同社独自の調査結果を明らかにした。
デジタル化の進展やテレワークの普及に伴う働き方の変化などで、クラウドサービスの普及が加速した。総務省の「令和3年版 情報通信白書」によると、メールや社内ポータル、会計や人事管理などの目的にクラウドサービスを一部でも利用している企業の割合はおよそ7割に達した。ただし、その中にはSaaS(Software as a Service)として一部の業務に限定して利用できるものも多い。同社が国内企業737社の情報システム部門を対象に2021年5〜6月にかけて実施した実態調査では、年商規模に関わらず、まだ多くのIT資産がオンプレミスにあることが分かった(図1)。
クラウド事業を展開している当事者でも「意外だった」(染谷氏)と言うこの調査結果を受け、同社は「(アプリケーションやデータの一部についての)クラウド化を阻む要素」と「オンプレミスの課題」をそれぞれ3つずつ挙げた。
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