「猫も杓子もメタバース施策」の中で手を出したピザハットは結果を出せるかRestaurant Dive

ピザハットはメタバース業界への参入を発表した。メタバースといったデジタル体験の新奇性が薄れる中、同社はどのような戦略を展開するのか。

» 2022年06月17日 07時00分 公開
[Peter AdamsRestaurant Dive]

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Retail Dive

 サンドイッチチェーンのJimmy John'sとピザチェーンのPizza Hutがメタバースに足を踏み入れる外食産業の仲間入りをしたことが明らかになった。

 Pizza Hutは、2022年5月25〜27日に開催されたオンラインで開催されたクリエイターらによるイベント「ComplexLand」(主催;Complex Networks)で、メタバースというコンセプトに初めて挑戦した。同社はアーティストのロブ・シールズ氏と組み、「サイバーパンク」のテーマを体現するカスタム配送車や配送ドライバーのアバター、9つのNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)をデザインした。1枚につき1年間ピザが無料で食べられるNFTを配布するものだ。

 Jimmy John'sは広告代理店のAnomalyと協力し、Ethereum(イーサリアム)のブロックチェーンを活用した仮想空間プラットフォーム「Decentraland」にインタラクティブなレストランのロケーションを構築した。ユーザーはDecentralandで、カスタムメイドの「Metasandwich」を作成でき、現実世界で注文したり、期間限定で実際のメニューに反映したりできる。

 この2つのメタバース空間の取り組みは、デジタル体験の新奇性が薄れ始める中で、マーケターが「メタバース実験に報酬を結び付けること」に注力することを示すものだ。

“NFTや暗号通貨に疑念を抱く人”に、ピザハットはどうサービスを届ける?

 Jimmy John'sとPizza Hutのメタバースへの最初の進出は、単にバーチャル空間でのマーケティング施策というだけでなく、消費者がそこに飛び込むための具体的なインセンティブを提供することにある。メタバースは過去1年間に業界のバズワードとなり、マーケティング活動は急増したが、同時に曖昧な概念になっている。

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