絶対強者のMSに並べ Googleはセキュリティ企業のリーダーになれるか?CIO Dive

昨今、深刻なソフトウェアサプライチェーン攻撃が続き、テクノロジー業界と政府がオープンソースソフトウェアの保護に関心を寄せている。Googleはこれを機にセキュリティ企業のリーダーとして名乗りを上げたいようだ。

» 2022年06月29日 07時00分 公開
[Matt KapkoCIO Dive]

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CIO Dive

 パブリッククラウドの市場規模で第3位に甘んじているGoogle Cloudは、市場を変える可能性のある買収や自社製品の開発によって、セキュリティのワンストップショップになろうとしている。

 Google Cloudのバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーであるスニル・ポッティ氏は、こうした取り組みによって、ソフトウェアのサプライチェーン攻撃などの深刻なセキュリティ脅威に直面する企業が、同社を頼りにするようになると考えている。

Googleはセキュリティ企業に生まれ変われるのか?

 Googleのセキュリティ対策は、パブリッククラウド市場で最大の競合相手であるMicrosoftやAmazon Web Services(以下、AWS)との新たな比較対象にもなっている。Microsoftは、特定のニーズに対応するセキュリティツールを提供し、大規模なサイバー攻撃への対応と復旧を支援することで、セキュリティコミュニティーと密接な関係を築いている。

 ポッティ氏は、2022年5月に開催されたGoogle Cloud Security Summitに先立つ記者説明会で、「セキュリティはGoogle Cloudのイネーブラーであり差別化要因だ」と話す。

 Googleは2022年1月に、セキュリティオーケストレーションや自動化、SOAR(Security Orchestration, Automation and Response)に強みを持つセキュリティ企業Siemplifyを買収し、インシデント対応のMandiantを54億ドルで買収した。ポッティ氏はこの狙いを「顧客がGoogleを独立したセキュリティブランドとして活用できるようにするためだ」と述べる。

 米国の調査会社Forresterのアナリストであるアリー・メレン氏は「Googleは何年も前からセキュリティの重要性を強調してきたが、その能力は限られており、遠隔測定や買収によって追加されたサービスなど、重要な分野では企業向けの準備ができていなかった」と指摘する。「同社はこの状況を変えるために、幾つかの大きな改善をしてきた」とメレン氏は述べる。

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