ダスキンが決算業務のデジタル化を推進、監査もリモートで対応可能に

ダスキンは属人的だった決算業務の標準化、効率化と可視化を推進する。

» 2023年02月06日 07時00分 公開
[山口哲弘ITmedia]

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 ダスキンは経理業務のさらなるデジタル化、効率化を目的に経理業務支援プラットフォームを導入した。ブラックラインが2023年2月2日に発表した。

他の経理業務支援SaaS導入も決算業務は手作業

 ダスキンは2023年3月期(2022年4月〜2023年3月)より「中期経営方針2022」を掲げている。同方針では、事業ポートフォリオを変革することで「道と経済の合一(社会価値向上と経済価値向上の実現)」を目指す。

 このうち経理部門は、中期経営方針のテーマである「経営基盤の構築」に向けて、経費精算や請求書業務にクラウドサービスを導入するなど、積極的に経理業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組んできた。一方で決算業務は依然として表計算ソフトや紙の帳票による作業が残っており、非効率性と属人性が課題だった。

 こうした決算業務の効率化や標準化を狙って導入したのが「会計システムがカバーしきれない手作業の領域をデジタル化するツール」をうたう「Blackline」だ。

 ダスキンが経営基盤の強化のためバックオフィス部門の業務効率化を進める中、経理部では業務のIT化を加速させる必要があると判断した。

 BlackLineによって、ペーパーレスをさらに推進し、決算関連情報の一元管理や、リモート決算とリモート監査を可能にすることで経理業務の効率化を図り、どこからでも働ける環境づくりを目指した。さらに、決算の進捗管理や負荷管理と、業務改善サイクルの確立によって、決算業務の可視化と標準化を推進する。

Blacklineの機能イメージ(出典:ブラックラインのWebページ)

 ダスキンがBlackLineの導入を決定したのは2022年6月のことだ。同年7月には導入プロジェクトを開始し、同年11月末に「タスク管理モジュール」を稼働させた。現在は「勘定照合モジュール」の導入を進めている。

 今後は、経理業務の変革推進に向けて、シェアードサービスセンターでの利用やグループ会社への展開、他のモジュールへの拡張を検討するとしている。

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