Western Digital セキュリティ侵害後初となるサービス復旧Cybersecurity Dive

データストレージ製品を提供するWestern Digitalは最初のインシデント開示以降、顧客に対して限定的なアップデートを提供した。

» 2023年05月21日 08時00分 公開
[David JonesCybersecurity Dive]

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Cybersecurity Dive

 Western Digitalは2023年4月7日(現地時間)、クラウドストレージデバイス「My Cloud Home」「My Cloud Home Duo」「SanDisk ibi」の顧客がデバイスのローカルアクセスを回復できるようになったと発表した。これは同社が2023年3月にサイバー攻撃に遭って企業情報を盗み出されて以降、初めてとなる限定的な復旧だ。

 同社は当時、My Cloudのステータスページで「現在、サービスの中断が発生しており、モバイルやデスクトップ、Webアプリを含む顧客の製品に提供されているアプリケーションのファイルアクセスや使用ができない状態である」と発表していた(注1)。

Western Digitalはサービスの復旧のために全力を尽くしている

 今回の復旧で、ユーザーは「Windows」または「MacOS」のPCを使用して自分のファイルにアクセスできる。同社によると、ローカルアクセスは既に「My Cloud OS5」(My Cloud PRシリーズおよびEXシリーズ)製品で有効になっている。Western Digitalはユーザーがローカルネットワークアクセスを有効にする方法を動画で公開している(注2)。

 Western Digitalは2023年4月3日の発表で(注3)、第三者機関であるデジタル法科学およびセキュリティ専門家を雇い、法執行当局と調整していると述べた。同社はこのインシデントが引き続き事業運営に影響を与える可能性があると警告している。同社は証券取引委員会に規制申請書を提出し、このインシデントを開示している。

 債権の格付け機関業務を行うMoody'sのアナリストは2023年4月(注4)、「業界内の競争や価格競争およびIT支出の削減などでプレッシャーのかかる同社にとって、この事件は信用に関わるものだ」と警告している。

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