仮想デスクトップが遅い――。能登地方の総合病院である恵寿総合病院は、医師や看護師が日常的に利用する「VDI」のレスポンス低下に悩んでいた。改善に向けて同院が下したITインフラ設計の判断とは。
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社会医療法人財団の董仙会が運営する恵寿総合病院(石川県七尾市)は、能登地方における地域医療の中核を担う総合病院だ。同院では、医師や看護師向けに1000台規模の「VDI」(仮想デスクトップインフラ)を運用する中で、仮想デスクトップの操作レスポンス低下が顕在化していた。
恵寿総合病院はこの課題を解消するために、VDI向けITインフラを刷新した。新ITインフラには、デル・テクノロジーズのx86サーバ「Dell PowerEdge」と、NVMe準拠のオールフラッシュストレージアレイ「Dell PowerStore」を採用している。
これまで恵寿総合病院は、VDIと他の医療情報システムをHCI(ハイパーコンバージドインフラ)で稼働させてきた。医療情報システムの充実に伴って、VDIの利用規模・頻度が増大した結果、仮想デスクトップの操作レスポンスが低下していたという。仮想デスクトップは診療など日々の業務で医師や看護師が頻繁に利用することから、操作性の悪化が業務効率や医療品質に影響を及ぼす懸念があった。
HCIは最小構成単位である「ノード」の追加によって、コンピューティングリソースとストレージリソースを同時に拡張できるのが利点だ。ただしVDIを運用する場合、HCIでは同一ノードで仮想デスクトップの実行とデータ書き込みの処理が重なる傾向があり、特に仮想デスクトップの利用が集中するピーク時には処理が滞りやすい。
恵寿総合病院は今回、VDIをHCIではなく、サーバ群とストレージアレイ群を分けた専用ITインフラに移行させた。これによりピーク時でも処理の遅延を広がりにくくして、仮想デスクトップのレスポンスを安定させやすくした。他の医療情報システムについては、運用効率や拡張性を重視してHCIで稼働させる。
ITインフラの刷新により、恵寿総合病院では仮想デスクトップの操作レスポンスが改善し、医師や看護師は医療情報システムを遅延のストレスなく利用できるようになったという。同院は今後、刷新したITインフラを生かし、診療データの活用や生成AIの導入などに取り組む方針だ。今回の事例は、デル・テクノロジーズが2026年2月2日に発表した。
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