ある調査によると、AIOpsを導入した情報システム担当者の約75%が業務負荷軽減を実感する一方、約9割がAIを利用することで生まれた作業を「負担」と感じていることが明らかになった。
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ボスコ・テクノロジーズは2026年5月12日、AIOps(AI for IT Operations)またはAIによる運用自動化の導入効果と課題に関する調査結果を発表した。業務効率化が進む一方、AIの利用によって現場に新たな負担が生まれている実態が浮かび上がった。
AIOpsまたはAIによる運用自動化を導入した主な目的のトップ3は、次の通りだ。
「IT運用の属人化を解消するため」が59.1%、「運用コストを削減するため」が54.5%、「アラート対応を迅速化するため」が52.7%だった。
導入後の業務負荷の変化については、「大幅に減った」(24.5%)または「やや減った」(50.9%)を合わせた75.4%が業務負荷軽減を実感している。
負荷が削減、軽減された具体的な業務は、最多が「ログの目視確認作業」(67.5%)で、次いで「定型的な監視レポートの作成」(61.4%)、「深夜・休日のアラート対応」(53.0%)だった。
一方で、AIOpsまたはAIによる運用自動化を導入した後にAIによる誤検知や誤動作を経験したことがあるかを尋ねたところ、25.5%が「よくある」、40.9%が「ときどきある」と回答し、合わせて約66%の担当者が誤動作を経験していることが分かった。
その対応方法として現場で実施されているのは「AIが実行した結果を事後的に検証している」(64.4%)、「その都度、手動で停止・修正している」(63.0%)、「AIの実行前に人が内容を確認している」(61.6%)など、複数の対策を並行して実施している実態だ。AIに任せた業務に対して、「事前確認」「事後検証」「手動修正」といった作業が人間に発生していることが分かる。
こうしたAIの誤検知や誤動作への対応について「負担になっている」と感じる担当者は、「非常に負担になっている」(35.6%)と「やや負担になっている」(53.4%)を合わせて約9割に上った。効率化の裏側で、AIによる「新たな業務負担」が生まれた格好だ。
なお、AIの誤動作に伴う影響を極力抑えるための仕組みを「導入している」との回答は67.3%、「導入していない」は15.5%だった。
AIに業務を任せることに心理的抵抗を感じる担当者は、「強く感じる」(19.1%)と「やや感じる」(41.8%)を合わせて60.9%に上った。
抵抗を感じる理由は、最多が「誤動作が起きた時に誰が責任を取るのか不明確だから」の68.7%で、次いで「どのような根拠でAIが判断したのか分からないから」(55.2%)、「AIの動作を人間が制御できなくなりそうだから」(53.7%)が挙がった。
今回の調査結果についてボスコ・テクノロジーズは、AIOpsによる業務効率化は確実に進んでいる一方で、責任分担の曖昧(あいまい)さが新たな負荷になっていると分析する。こうした負荷が生じる背景には、AIと人が同じ環境で作業する際に「どこまでをAIに任せ、どこからを人が担うのか」という整理が十分に進んでいない点があると指摘する。
運用現場が安定して自動化を進めるためには、AIの精度向上だけでなく、人とAIの操作が混在する環境そのものに、一定のルールや制御を持たせる仕組みが必要になると同社は提言している。
同調査は、AIOpsまたはAIを活用したIT運用自動化ツールを導入している企業の情報システム担当者110人を対象に、2025年11月12〜13日に実施された。
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