IBM SecurityとAWSが統合拡大 ハイブリッド／マルチクラウドのセキュリティ簡素化と強化を支援

IBM SecurityはAWSとの統合を拡大し、クラウドセキュリティの簡素化と強化を目指すと発表した。AWSビルトインソリューションの提供が予定されている。

[後藤大地，有限会社オングス]

　IBM Securityは2023年6月13日（現地時間）、Amazon Web Services（AWS）との統合を拡大すると発表した。

　AWSクラウドコンピューティング認定プログラム「AWS Cloud Foundational Services」と「IBM Security QRadar Log Insights」「IBM Security QRadar SIEM」を統合し、クラウドセキュリティの簡素化および強化を支援する。

IBM SecurityはAWSとの統合を拡大する（出典：IBMのWebサイト）

統合によってAWSのセキュリティはどう変化する？

　IBM SecurityはAWSとの統合を拡大し、AWSのビルトイン・パートナー・ソリューションの一部として新たにAWSビルトインソリューションを開発した。AWSビルトインソリューションは、AWSの基盤サービスと自動的に統合できるため、ソリューション導入が簡素化、合理化する。今回、これに沿って「IBM Security QRadar Log Insights」が幾つかのAWSのネイティブサービスに統合されることになる。

　今回の統合で顧客が得る主な利点は以下の通りだ。

• AWSとハイブリッドクラウドプラットフォーム全体のイベントを検索し、潜在的な悪意ある行動や誤設定の特定が簡単にできるようになる
• クラウドプラットフォームやオンプレミスプラットフォームからデータソースを取り込んでデータへのアクセスを集約し、脅威の検出や調査、対応を効率化する

　IBM Securityはこれに加えて、さまざまなサービスでAWSとの統合拡大を進めるとしており、ユーザーに対してこれまで以上の利便性を提供すると説明している。

　企業のIT環境はオンプレミスやクラウドプラットフォーム、エッジコンピューティングなど多様化しており、増え続けるプラットフォームやデータに対して一元的で強力な管理機能やセキュリティソリューションが求められている。

　IBM SecurityとAWSとの連携拡大は、こうしたユーザーの要望に応えるものだ。IBM Securityによると、こうした複雑なIT環境において高度なセキュリティ機能を備えた組織は（中略）高い収益成長を達成していることも明らかになっているとしており、今後も同様に統合されたサービスの重要度がさらに増すものとみられる。