Fortinetは2023年6月にFortiOSに存在するヒープバッファーオーバーフローの脆弱性に対処したアップデートの提供を開始した。しかし1カ月たってもアップデートの適用状況は好ましくない。
この記事は会員限定です。会員登録すると全てご覧いただけます。
セキュリティ企業のBishop Foxは2023年6月30日(現地時間)、Fortinetが同年6月に配信した「FortiOS」の脆弱(ぜいじゃく)性に対処したアップデートの適用状況について調査結果を公開した。
Bishop Foxの調査によると、インターネットに公開されている49万個のFortiOSのSSL VPNインタフェースのうち、69%にパッチが適用されていないことが判明したという。
今回問題になっているのは、FortiOSに存在するヒープバッファーオーバーフローの脆弱性で、CVE-2023-27997として特定されている。CVE-2023-27997はCVSS v3.1のスコア値が9.2で深刻度「緊急」(Critical)に分類される。Bishop Foxはこの脆弱性に関するエクスプロイトを開発しており、これを使うと未認証のユーザーによるリモートコード実行が可能になると説明している。
脆弱性が存在するバージョンは以下の通りだ。
脆弱性が修正されたバージョンは以下の通りだ。
該当製品はその用途の特性上、インターネットに接続され外部からアクセス可能な状態になっている。これはサイバー攻撃者がこの脆弱性を悪用しやすいことを意味している。Bishop Foxは該当製品を使用している場合、直ちにアドバイザリに従ってアップデートを適用するように呼びかけている。
FortiNACにCVSSスコア9.6の脆弱性 迅速にアップデートを
FortiGate/FortiOSの最新アップデートが公開 RCEの脆弱性を修正か
340万人のセキュリティ人材不足 Fortinetギャップレポートが明かす現実
FortiOSにパストラバーサルの脆弱性 政府機関へのサイバー攻撃が観測されるCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.