Okta Japanは年次調査「Businesses at Work 2024」を発表した。最も人気のある業務アプリや急成長したアプリ、認証アプリの利用動向などが明らかになった。
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Okta Japanは2024年3月8日、記者説明会を開催し、同社が毎年実施している業務アプリの利用動向調査「Businesses at Work 2024」の結果を発表した。
Businesses at Workは、Oktaのユーザー1万8000社以上を対象にしたもので2024年で10回目となる。7000以上のアプリケーションと連携している「Okta Integration Network」の匿名化されたデータを分析している。
Oktaのローレン・エベリット氏(コンテンツマーケティング担当ディレクター)は「ベスト・オブ・ブリードでアプリを導入するトレンドが進んでいます。調査を見ると、『Microsoft 365』を使用しているOktaの顧客の中で、これ以外に4つ以上のアプリを導入している割合は4年前の28%から37%に増加しました」と語る。
エベリット氏は、主な調査結果として「1社当たりの平均導入アプリ数」「最も人気のある業務アプリ」「最も急成長した業務アプリ」「ベスト・オブ・ブリードにおけるアプリの採用傾向」「セキュリティ」「自動化」を取り上げた。
1社当たりの平均導入アプリ数は、前年比4%増の93個となった。米国の平均導入アプリ数は105個と最も多く、日本の平均導入アプリ数は35個で最も少なかった。規模別に見ると大企業は前年比10%増の平均231個、中堅中小企業は同4%増の72個だった。
「しばらく停滞していましたが、再び増加に転じました。このことは企業が単に既存のアプリだけを利用するのではなく、ベスト・オブ・ブリードでアプリを選択し、拡大し始めていることを意味しています」(エベリット氏)
同調査では、最も人気のある業務アプリについて、顧客数とユニークユーザー数の両面での成長率が平均以上のアプリを「成長リーダー」と定めている。成長リーダーの中でも最も伸びしろがあったアプリは何だったのだろうか。
成長リーダーの中で、顧客数で最も成長したのは「1Password」で、ユニークユーザー数で最も成長したのは「Amazon Business」だった。
「上位15位のランキングでは、顧客数でトップのアプリは引き続きMicrosoft 365でした。ただ『Google Workspace』が『Amazon Web Services』(AWS)を抜いて第2位に浮上しました。日本国内での成長リーダーは『Salesforce』『Box』『Zoom』『Google Workspace』『Slack』です。Salesforceは顧客数とユニークユーザー数ともに最も高い伸びを示しました。BoxやZoom、Slackは高い成長率を示し、初めて成長リーダーとなりました」(エベリット氏)
最も急成長した業務アプリでは、顧客数の増加率が前年比338%増となったデータコンプライアンスアプリの「Vanta」が第1位になった。第2位には営業支援アプリの「ZoomInfo」がランクインした。業種別に見ると、Vantaが顧客数で410%増、ZoomInfoがユニークユーザー数で638%増となっている。
最近は、基本的な生産性スイートとは別に、ベスト・オブ・ブリードでより専門的なアプリを導入するトレンドが高まっている。今回、Microsoft 365を使用しているOktaのユーザーの37%はベスト・オブ・ブリードで4つ以上のアプリを導入していた。
規模別に見ると、テクノロジー系のスタートアップ企業のランキングでの第1位はGoogle Workspaceで、第2位はAWSだった。また、Fortune500社のランキングでの第1位は Microsoft 365で、第2位はSalesforceだった。
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