「ガリガリ君」の赤城乳業が基幹システムのリプレースで採った方法とは

赤城乳業は、「ガリガリ君」や「ガツン、とみかん」「ミルクレア」などの商品を展開するアイスクリーム専業メーカーだ。変化への対応やイノベーションへの迅速な対応が可能なことから新たなERPを採用した。

» 2024年03月22日 07時00分 公開
[大島広嵩ITmedia]

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 赤城乳業は、「ガリガリ君」や「ガツン、とみかん」「ミルクレア」などの商品を展開するアイスクリーム専業メーカーだ。基幹システムとして2014年に「SAP ERP」を導入していたが、変化やイノベーションへの迅速な対応が可能なことから新たなERPを採用した。

赤城乳業が基幹システムのリプレースで採った方法

 SAPジャパンとパートナー企業のフリーダムは2024年3月21日、赤城乳業は経営の効率化とイノベーションの実現を目的に、基幹システムとして「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」を採用したと発表した。情報システム部門を介さず、実務部門が直接必要なデータを取得できる内製化基盤を構築し、データ活用の課題や負担の軽減を目指している。フリーダムが上流工程のコンサルティングおよびシステム構築を担当し、2023年11月1日にプロジェクトが開始した。

 本プロジェクトで赤城乳業は、業務フローをERPに合わせる「Fit to Standard」の手法と、連携するアプリケーションをSAP Cloud Platformに構築する拡張方法「Side by Side開発」を採用した。SAPとフリーダムは、導入時のカスタマイズを最小限に抑え、ソフトウェアの標準機能を最大限に活用し、コスト効率の高いデジタルトランスフォーメーションを実現できるとしている。

 両社は、「SAP Signavio」による業務プロセスの可視化とプロセスマイニングで、エンド・ツー・エンドでの業務透明性を高め、継続的な改善を支援するとしている。赤城乳業は、戦略の実行と業務効率化を両立させ、社内システムのデータを一元化し、その統合と分析を容易にすることで、データドリブンな経営を強化を目指す。SAP S/4HANA Cloud Public Editionをパブリッククラウドで運用することで、新機能の追加や法制度への速やかな対応が可能になり、将来の事業展開に柔軟に対応できる体制の実現を目指す。

 フリーダムは「ビジネスプロセス管理(BPM)を含む多角的なアプローチを通じて、顧客が気付いていないビジネスプロセスの最適化の機会を提案し、ビジネスの効率化と成長を支援する」とコメントしている。

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