RubrikとCiscoはサイバー攻撃から重要なデータを保護するための新たな取り組みを発表した。ITやセキュリティのリーダーの多くがデータ保護とリスク軽減に課題を抱える中、このパートナーシップは重要な意義を持つ。
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ルーブリック・ジャパンは2024年9月18日、RubrikとCiscoが共同で組織のサイバーレジリエンスを強化し、サイバー攻撃から重要なデータを保護するための新たな取り組みを始めると発表した。
Rubrikのリサーチ部門「Rubrik Zero Labs」によるレポートによると、ITやセキュリティのリーダーの66%が「データの急増により、データ保護とリスク軽減が追い付いていない」と回答している。サイバー攻撃者はこの状況を悪用し、データ破壊や窃取、恐喝といった手法を高度化させている。増え続けるデータとその可視化が難しい状況において、組織はデータの管理と保護に対する新たな解決策が求められている。
この課題に対応するためRubrikとCiscoは協力し、データセキュリティ態勢管理(DSPM)ソリューションを含むRubrikの全製品群を、Ciscoの全製品のグローバルでの価格を詳細に説明した文書「Global Price List」に追加した。
Rubrikのガザル・アシーフ氏(グローバルチャネル/アライアンス/インサイドセールス担当バイスプレジデント)は「DSPMはオンプレミスやクラウド、SaaSの環境においてデータの漏えい・窃取リスクをプロアクティブかつ包括的に軽減する。あらゆるデータの保存場所と保護方法の特定は、データセキュリティにおける極めて重大な課題だ。DSPMは、その課題に対する効果的な役割を担う。また、『Cisco SolutionsPlus』プログラムの一環として、今後はCiscoの直販およびチャネルの販売網を通じ、『Rubrik Security Cloud』と『Cisco Unified Computing Systems』(UCS)および『Cisco XDR』を組み合わせて提供できる」と述べた。
「エッジやパブリッククラウド、プライベートクラウドの環境で、両社の共通の顧客は検証済みのアーキテクチャを活用することで、ランサムウェアを軽減し、オーケストレーションのリソースに基づき事業継続性を迅速に確保できる。RubrikとCiscoは、単一のソースによるシームレスな購買体験を通じ、統合型コンピューティングとゼロトラストデータセキュリティを実現し、サイバー攻撃や悪意のある内部関係者、業務妨害に対するデータの回復力を保証することを目指している」(アシーフ氏)
Rubrik Security Cloudは、Cisco Validated Designs(CVD)によって事前に設計されており、システム管理サービス「Cisco Intersight」を通じて自動デプロイやマルチサイトスケーリング、ライフサイクル管理の機能を提供される。さらにRubrikがCisco XDRと連携することで企業は標的型攻撃を迅速に検知し、安全なリカバリー機能を活用して業務の継続を図ることが可能になる。
このパートナーシップの主なメリットとして、データに対する標的型攻撃の迅速な検知や優先順位付けされた効果的なリカバリーが挙げられている。また、Cisco Intersightの活用により、TCOの削減とライフサイクル管理の簡素化などが期待されている。
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