GreyNoiseは2024年における脆弱性の大規模悪用の動向を詳細に分析した「2025 Mass Internet Exploitation Report」を公開した。調査から2024年に最も悪用された脆弱性が明らかになった。
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GreyNoiseは2025年2月27日(現地時間)、年次レポート「2025 Mass Internet Exploitation Report」を公開した。同レポートでは2024年における脆弱(ぜいじゃく)性の大規模悪用の動向を詳細に分析し、サイバー攻撃のスピードと規模がかつてないほど拡大していることを明らかにしている。
GreyNoiseレポートの主な調査結果は以下の通りだ。
GreyNoiseの創設者兼チーフアーキテクトであるアンドリュー・モリス氏は「大規模なエクスプロイトはゼロデイ攻撃だけではなく、攻撃者が脆弱性のエクスプロイトを大規模に産業化している。攻撃者はCVSSスコアやKEVリストにあまりこだわらず、インターネット全体をスキャンし、露出しているものを見つけてすぐに攻撃する。同レポートは大規模なエクスプロイトがいかに速く予測不可能か、そしてセキュリティチームがそれに追い付くためにリアルタイムのインテリジェンスを必要とする理由を示している」と述べた。
レポートでは最も標的となった脆弱性も取り上げられている。頻繁に観測された脆弱性は以下の通りだ。
同レポートを通じて企業のセキュリティチームに対し、リアルタイムの脅威インテリジェンスを活用して脆弱性の優先順位付けを迅速化すること、古い脆弱性も引き続き標的となるため継続的なパッチ管理とセキュリティ強化を講じること、セキュリティチームは大規模な脆弱性悪用の兆候を常に監視し迅速な対応を心掛けることといった対応策を推奨している。2025年においても脆弱性の悪用が進むことが示されており、企業の防御戦略の見直しが急務であることを強調している。
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