ではどう進めるべきでしょうか。実際のところ答えは地味です。消化できるスピードで段階的に強くなるしかありません。例えば以下のようなベストプラクティスが挙げられるでしょう。
この「回し切れる設計」が極めて重要です。情シスは日常業務の負荷が高いため、“続く設計”でなければ高確率で止まります。これは製品の優劣というより、運用設計の問題です。外部ベンダーやマネージドサービスを使う場合も同様です。任せること自体は有効ですが、自社が判断できる範囲を残すことが重要です。運用で得た知見を全て外部に依存すると、契約更新や障害時に主導権を失います。
もう一つ見逃せないのが、責任の所在です。これが曖昧だと導入プロジェクトは盛り上がる一方、運用フェーズに入ると急に温度が下がります。そしてこの構図は多くの企業で見られます。具体的には以下のようなものです。
セキュリティ・IT運用は、やっていないことが事故に直結します。だからこそ導入と同時に以下のことを決め切る必要があります。
これがそろっていない導入は、言い換えれば運用負債を購入している状態です。
コーポレートエンジニア/情シスの役割は、最新ツールの収集ではありません。会社の実力に合わせて、確実に回り続ける仕組みを作ることです。見栄えの良い高度なソリューションを入れても、運用できなければ意味はありません。むしろ「入れているから大丈夫」という錯覚が、新たなリスクを生みます。
一方で、地道に「見える」「判断できる」「改善できる」というサイクルが回せていれば、少人数でも組織は確実に強くなります。ツール選定の際には、ぜひこう問い直してみてください。
ツール導入はゴールではありません。“運用できる設計”まで含めて、初めて価値になります。情シス/コーポレートエンジニアには、ぜひこの視点を持ち続けてほしいと考えています。
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