NTTデータは、食品、飲料、消費財業界の商品企画に特化したAIエージェントサービスを発表した。戦略整理からコンセプト生成までを支援し、多数の案の比較と評価を効率化する。企画品質を高め、開発全体の迅速化と競争力向上に寄与するサービスだ。
NTTデータは2026年4月23日、食品、飲料、消費財業界の商品企画に特化したAIエージェントサービスを発表し、2026年7月から提供を開始する予定だ。戦略整理から商品アイデア創出、コンセプト立案までを支援し、新商品コンセプト案を約150秒で生成できる。
同サービスは、商品特徴やネーミング、売り上げ予測、提供価値といった企画要素に加え、コンセプト画像などのビジュアルも含めた提案をする。実務レベルで利用可能な複数の案を提示することで、企業は多様な選択肢を比較しつつ企画検討を進められる。
食品や消費財分野において、消費者の価値観や購買行動が急速に変化している。従来の企画手法では6〜9カ月を要し、市場機会を逃す恐れがあった。ブランド方針や過去の知見の活用不足、担当者の経験への依存といった課題も指摘されている。こうした状況を受け、同社はAIを活用して企画プロセスの高度化と迅速化を図る。
新サービスにおいて、企業固有のデータや意思決定の履歴を反映させることで、各社の特徴を踏まえた提案を生成する。他社との差別化につながる企画の立案を支援する仕組みを備えている。
機能面において、売り上げ予測エージェントを組み込み、市場性や収益性の検討を迅速に実施できるようにした。加えて、業界特有の知見を反映した専門エージェントを用意し、企業や商材に応じて柔軟に機能を拡張できる設計となっている。
基盤には、NTTデータグループのAI技術群を集約した検証環境を活用する。検索拡張生成(RAG)や複数のAIが連携する構成を組み合わせ、業務に適した高度な処理を実現する。
サービスは複数の工程で構成される。準備段階において、商品戦略やブランド方針、ターゲット情報などを整理し、AIが参照可能な形式に整備する。これにより、企画の方向性を明確にする。
次の段階で、設定条件を基に多数のアイデアを生成し、独自性や競争優位性、顧客ニーズとの適合性などの観点から評価する。結果は優先度付きで提示され、検討対象の絞り込みを支援する。
最終段階において、選定された案を基に具体的な商品コンセプトを作成する。利用者は内容を確認しつつ修正指示を行い、精度を高めていく。
今後は、SNSの投稿データを分析するサービスとの連携も視野に入れ、消費者動向を企画段階から取り込む仕組みの導入を検討する。商品設計や量産化に至る工程へ対象領域を拡大し、開発プロセス全体の効率化を目指す。
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