「内製化の目的はコスト削減」 54.5%が犯す“間違い”をガートナーが指摘IT調査ピックアップ

Gartnerの調査によると、企業の54.5%が内製化に踏み切った目的として「コスト削減」を挙げている。しかし、同社は内製化をコスト削減策として位置付けるべきではないと提言する。同社が推奨する「内製化に関する2つの評価軸」とは。

» 2026年06月19日 12時30分 公開
[ITmedia]

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 事業環境の変化に対応するスピードが経営課題になる中、システムやアプリケーションの内製化に乗り出す日本企業が増えている。しかし、「何のために内製化するのか」という目的設定を誤ると、取り組みは空回りしかねない。

 ガートナー・ジャパン(以下、Gartner)は2026年6月17日、自社イベント「ガートナー アプリケーション・イノベーション&ビジネス・ソリューション サミット」(開催期間:6月17〜18日)で、内製化に関する提言を発表した。

 Gartnerが2025年に日本国内で実施した調査によると、内製化に踏み切る目的として54.5%の企業が「コスト削減」を挙げた。

内製化の目的は「コスト削減」が最多(出典:Gartnerのプレスリリース) 内製化の目的は「コスト削減」が最多(出典:Gartnerのプレスリリース)

内製化はコスト削減策ではない 「内製化の2つの評価軸」

 この結果を受けて、Gartnerは内製化をコスト削減策として位置付けるべきではないと指摘する。同社がコスト削減の代わりに「内製化の評価軸」として推奨するのは、次の2点だ。

  1. スピード: ビジネス的なニーズを反映するまでのリードタイム短縮
  2. 知見の社内蓄積: 設計判断や変更影響に関する知見を社内に蓄積

 同社の横山龍児氏(ディレクター アナリスト)は、「内製化は単なる外注費の削減策ではない。変化の激しい領域で要件定義からテストまでの意思決定と実行を迅速化し、組織としてのスピードと知見を強化するための経営課題だ」と分析する。

内製化成功に向けた「3つのステップ」

 加えて、Gartnerは内製化を成功させるためには、次の3ステップを踏むべきだと提言する。

  1. 現状を分析して内製能力を把握する
  2. スモール・スタートで知見を蓄積する
  3. 組織全体へ定着させて仕組み化する

 ポイントは、全てのシステムを一気に内製化しないことだ。横山氏は、変化頻度が高く事業インパクトの大きい領域から着手し、成功パターンを標準化して展開することが重要だと指摘する。仕様が安定している領域や制度対応が中心の領域では、外部パートナーやSaaSを活用した「選択と集中」が現実的かつ効果的だという。

IT部門と外部パートナーの役割を再定義せよ

 人材不足が深刻化する中、内製化はIT部門だけでは完結しない。業務知識を持つ非IT人材を開発者として育成する選択肢もある。

 Gartnerの調査によると、2027年までの間にローコード/ノーコード開発ツールの導入を検討している企業は92%に上る。ただし、ローコード/ノーコード開発ツールの導入に当たっては、業務部門に任せきりになってはいけない。アプリ台帳の整備や承認プロセス、定期的な棚卸しなど、IT部門によるガバナンス整備とライフサイクル管理が必須だ、と同社は指摘する。

 外部パートナーに関しても見直しが必要だ。工程単位で成果物責任を委ねる体制からの脱却が求められる。自社が定義したプロセスと意思決定の枠組みの中で、設計補完や実装支援、レビューを担う伴走者として位置付けることが望ましい。「各プロジェクトで得た知見を『標準の型』として形式知化し、継続的に見直してアップデートすることが、内製化を一過性で終わらせない鍵になる」(横山氏)

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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

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