ChatGPTが業務システムの「入り口」になる? OracleとOpenAIが発表した4つの新サービス:AIニュースピックアップ

OracleとOpenAIが提携を拡大した。従業員が日々使うChatGPTと、企業の基幹業務を支えるOracleのアプリケーションやデータが連携するという。両社が発表した新サービス群で何ができるようになるのか。

» 2026年10月29日 07時00分 公開
[ITmedia]

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 Oracleは2026年10月27日(現地時間)、米国で開催中の年次イベント「Oracle AI World 2026」で、OpenAIとの協業拡大を発表した。OpenAIのAIモデルと生成AIツール「ChatGPT」、コード生成AI「Codex」を、Oracleのアプリケーションやデータ、クラウドインフラと組み合わせて企業の業務に組み込む。

 両社はこれまで、OpenAIがOracleのクラウド基盤「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)をAIの開発基盤として使うほか、OracleがOpenAIのAIモデルを自社の業務アプリケーションに組み込むなどの形で協業してきた。

 今回の発表は、こうした協業の範囲を企業の業務全体へと広げるものだ。両社は企業の業務運営からアプリケーション開発、セキュリティ、事業立ち上げの支援までを対象に、新たなサービス群をそろえた。

中核は「Oracle AI Workspace」 ChatGPTからOracleの業務システムを操作

 両社が発表したのは、ChatGPTからOracleの業務アプリケーションやデータを扱えるようにする「Oracle AI Workspace」を中核とする4つの新サービスだ。

 概要は次の通り。

  1. Oracle AI Workspace: ChatGPTを通じてOracleの業務アプリケーションやデータにアクセスし、承認済みの業務フローを実行できるようにする
  2. Oracle AI Security Mesh: OpenAIのサイバーセキュリティ向けAIモデルを使い、アプリケーションやインフラの脆弱(ぜいじゃく)性の発見と修正を支援するマネージドサービス
  3. Oracle App Composer: コーディングの専門知識がなくても、Codexを使って業務アプリケーションを作成できるようにする
  4. Oracle AI SMB Bundle: 中小企業向けにChatGPT BusinessやOracle AI Workspace、Oracle App Composerなどをまとめた、無料で始められるパッケージ

 Oracle AI Workspaceは、OpenAIのAIモデルとOracleのアプリケーション、企業データ、クラウドサービスを1つのユーザー体験にまとめる。従業員はChatGPT内のプラグインを通じて情報を参照し、承認された業務フローを実行し、Oracleのシステムと連携して操作できる。ERPなどのクラウド業務アプリケーション群「Oracle Fusion Applications」やクラウドERP「Oracle NetSuite」、データベース「Oracle AI Database」、OCIなどとの接続を想定した設計だ。利用者が業務上の目的を自然言語で伝えると、プラグインが適切なOracleのツールと情報を組み合わせて実行を支援する。その際も、企業に求められるガバナンスや承認、統制は維持するとしている。

 Oracle AI Security Meshは、OCIや他社クラウド、オンプレミス環境を対象に、攻撃者に悪用される前に脆弱性を見つけて修正することを支援する。OpenAIのサイバーセキュリティ向けモデルに、Oracleのテストツールやテスト基盤、独立した検証、運用上の安全策を組み合わせる。利用企業が攻撃側と防御側のエージェントシステムを自前で構築、運用する必要はないという。テストを許可する範囲は利用企業が定義、制御する。テストに伴う障害や業務中断のリスクを抑える安全策はOracleが管理する。

 Oracle App Composerでは、従業員がCodexでアプリケーションを作成し、OCIにおける展開と運用はOracleが管理する。アプリケーションは承認済みのOracleのデータやワークフローに接続でき、コンテナ管理サービス「OCI Kubernetes Engine」や「Oracle Autonomous AI Database」などのOCIサービスを利用できる。IDや権限、ネットワーク、監査、アプリケーションのライフサイクル管理といった企業向けの統制も適用する。Oracleの新技術「APEXlang」にも対応する。同社は、生成AIによる開発の速度を保ちながら、保守が難しい不透明なコードを生み出さないための技術だと説明する。

中小企業向けは年1万2000ドル分のクレジット付き

 Oracle AI SMB Bundleは、無料で始められる中小企業向けのパッケージだ。年間1万2000ドル分のOracleクラウドのクレジットが付く。日常業務向けの「ChatGPT Business」とOracle AI Workspace、CodexとOracle App Composer、OCIに加え、請求書発行や資金繰りといった基本業務の管理基盤となる「NetSuite QuickStart」を含む。利用には条件や制限が適用される。

 なお、Oracleは今回発表したサービスの詳細な提供時期や価格を明らかにしていない。機能を含め、内容は変更される可能性があるとしている。

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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

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