街を歩いていて、ちょっと気になる店があるが今は時間はない、というのはよくあること。次に覚えていればいいけれど、たいていは2度とその店に行くことはない。
行く側もくやしいが、お店にしてみればお客を逃しているわけで、もし「次に来るかもしれない客」をキープできる方法があれば画期的だ。
お客は気になるお店をブックマークでき、お店側もお客に適切な情報を提供できる……そんなことを可能にする、FeliCaを使ったシステムが、NTTドコモブースで展示されていた。
テックファームの「TOWNPOCKET」は、FeliCa対応携帯電話で利用できるソリューションだ。コンセプトは「街をブックマークする」こと。気になるお店があれば、店頭の端末にiモードFelica端末をかざすと、対応のiアプリが立ち上がり、店舗から情報が送られてくる。
店舗から送られてくる情報レベルは3段階。店舗の住所・電話番号などの基本情報だけを受け取る「Bookmark」、お店の最新情報がメールで送られてくる「Nickname」、クーポンやチケット、ポイントサービスが利用できる「Member」の3つから選べる。気になるお店、というだけならBookmarkすればいいし、最新情報を知りたいならNickname登録、何度もその店に通うようならばMember登録すれば、ポイントやクーポンなどが利用できる。
その店とどの程度付き合うか、そのレベルを自分で選べるのがポイントだ。Bookmarkではユーザーの情報が店舗に送られることはない。Nicknameではメールアドレスとニックネームを、Memberは電話番号などの個人情報も店舗に知らせることになる。
アプリ内では、登録した店舗を8つまで管理できる。8つ以上になったら、専用Webサイト上にデータが保存されるので、ユーザーは好みに応じてブックマークの整理を行える。
これまでおサイフケータイは主に決済や会員証システムで利用されてきた。しかしTOWNPOCKETの場合は、客がその店を利用するよりも前や、会員になるほどではないというシーンでも、店舗と客を結びつけられるところが新しい。
TOWNPOCKETは、8月に正式発表、その後渋谷の150店舗で実験が行われる予定だという。
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