Amazon、企業向けクラウドサービス「Virtual Private Cloud」を発表:データセンターとEC2をVPNで接続
Amazonの「Virtual Private Cloud」は、企業のデータセンターとAmazonのクラウドコンピューティング環境をVPNで接続することにより、セキュアなクラウド環境を提供する。
米Amazon傘下のWebサービス企業Amazon Web Services(AWS)は8月25日、企業向けの新クラウドサービス「Virtual Private Cloud(VPC)」を発表した。企業のデータセンターと論理的に隔離されたEC2のインスタンスをVPNで接続することにより、セキュアなクラウド環境を提供する。
ユーザーはVPCに固定IPアドレスを割り当ててサブネットを切り、自社のデータセンターのVPNルータをVPCに登録することで、データセンターとVPCを接続する。IPアドレスは/28(16アドレス)から/18(1万6384アドレス)の範囲で指定でき、1つのVPCで構築できるサブネットは20まで。CiscoとJuniper NetworksのVPN製品が対応している。
現在VPCで利用できるAWSのサービスは、Linux、UNIX、Windowsが稼働するEC2、ブロックストレージの「Elastic Block Store」、インスタンス監視サービスの「Amazon CloudWatch」のみだが、数カ月のうちにほかのサービスも利用できるようになる見込みだ。まだβ段階のため、米国東部のロケーション(Availability Zone)でのみ利用可能。
価格はVPN接続料が1時間当たり5セント、自社データセンターからVPCへのデータの送信料が1Gバイト当たり10セント。VPCからデータセンターへのデータ送信料は転送量が増えるにつれて段階的に安くなり、1カ月10T(テラ)バイトまで1Gバイト当たり17セント、150Tバイト以上で1Gバイト当たり10セントになる。
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