Google、ユーザーのAndroid端末からアプリをリモート削除
Android Marketの利用規約に基づいて、セキュリティ研究者が配布した無用なアプリをユーザの端末からリモートで削除したことを明らかにした。
米Googleは6月23日(現地時間)、ユーザーのAndroid端末にインストールされた2本の無料アプリをリモートで削除したと公式ブログで発表した。
削除したのは、セキュリティ研究者が調査目的でAndroid Marketに登録したもので、不正な利用はできず、個人情報の収集もしない。ダウンロードを促すためにアプリの用途がごまかされていたが、ダウンロードしたユーザーのほとんどはアプリが役に立たないことに気づいて削除したという。
アプリを投稿した研究者が自主的にAndroid Marketから当該アプリを削除した後、同社はこれらのアプリを完全に抹消するためにリモートアプリ削除の実行を決定した。
Android Marketのサービス利用規約には、開発者向けプログラムに反するアプリが配布された場合、Googleにそのアプリをリモートで削除する権利があると明記されている。緊急の場合、この機能で危険なアプリを迅速かつ大量に削除できる。Googleは、オープンな環境でAndroidユーザーを守るために、この機能は効果的だとしている。同様の機能は、米AppleのiPhoneにもあることを同社のスティーブ・ジョブズCEOが認めている。
公式ブログには具体的にどのアプリをいつ削除したかは明記されていないが、この投稿の前日に、Android Marketで提供されているアプリの約2割は個人情報を取得するもので、犯罪に悪用される恐れがあるという調査結果を米SMobileが発表している。
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