Amazon EC2にHPC向けインスタンス「Cluster Compute Instances」
Cluster Compute Instancesでは、最大で従来のEC2インスタンスの10倍のスループットを得られるとしている。
米Amazon傘下のWebサービス企業Amazon Web Services(AWS)は7月13日(現地時間)、クラウドコンピューティングサービス「Amazon EC2」に、オンデマンドでハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)を提供する新たなサービス「Cluster Compute Instances for Amazon EC2」を追加したと発表した。まずは米東部地域のLinux/UNIXユーザー向けに開始し、対応地域を拡大していく計画だ。
Cluster Compute InstancesはEC2のほかのインスタンスと同じ機能を持つが、研究やシミュレーション科学など高性能な並列コンピューティング向けに最適化されており、米Intelの4コアXeon X5770を2基、23GバイトのRAM、1690Gバイトのストレージを搭載する。利用料金は1時間当たり1ドル60セント。複数のインスタンスをクラスタ化することで、HPCアプリの稼働が可能になる。利用できるのは最高8インスタンスまでだが、追加をリクエストできる。
利用パターンにもよるが、従来のEC2のインスタンスよりも最大で10倍のネットワークスループットが得られるとしている。米国立エネルギー研究スーパーコンピュータセンター(NERSC)がCluster Compute Instances上で同研究所のHPCアプリケーションを稼働させてベンチマークテストを行ったところ、従来のEC2のインスタンスの8.5倍速かったという。
企業向け情報を集約した「ITmedia エンタープライズ」も併せてチェック
関連記事
- AmazonのボーゲルスCTO、クラウドは「言葉から実行に移った」と語る
「The Year of the Cloud」と題したカンファレンスで、Amazonのクラウド事業の立役者がクラウドの現在と未来について語り、「われわれは片手間でクラウドビジネスをしているわけではない」と本気を見せた。 - Amazon EC2で「Windows Server 2008」「SQL Server 2008」が利用可能に
- Penguin Computing、HPCでクラウドに参入
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.