Dell、企業向けストレージの3PARを11億5000万ドルで買収 クラウド事業拡大へ
Dellは仮想化ストレージプラットフォームを提供する3PARを買収し、データセンター向けストレージのラインアップを拡充する。
米Dellは8月16日(現地時間)、企業向けストレージベンダーの米3PARを買収することで合意に達したと発表した。取引は現金による株式公開買い付け(TOB)で行われ、Dellが3PARの発行済み普通株式を1株当たり18ドルで買い取る。買収総額は約11億5000万ドルに上り、取引は2010年末までに完了する見込み。
3PARは1999年創業のカリフォルニア州フリーモントに拠点を置く公開企業。クラウドコンピューティングの基盤となる仮想化ストレージプラットフォームを提供する。シンプロビジョニングなどの仮想化技術を採用した同社の製品は、従来のストレージアレイの限界を克服するために一から設計されており、ストレージ管理時間の短縮、プロビジョニングの簡素化、サーバおよびストレージ使用率の向上を実現しているという。
Dellはこの買収により、企業向けストレージのポートフォリオを拡充する。PowerVaultシリーズや2007年のEqualLogic買収で獲得したiSCSI SANに3PARの製品を加えることで、顧客に幅広い選択肢を提供できるとしている。
買収完了後もDellは3PARの事業は現状のまま維持し、エンジニアリングおよび販売に投資していく計画。
Dellは2009年のPerot Systemsをはじめ、ScalentやOcarina Networksなどのソフトウェア企業の買収も進めており、収益性が高い成長分野である企業向けデータセンター事業の強化を図っている。
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