東京都最高峰、2017mの「雲取山(くもとりやま)」は、開放感のある稜線歩きや富士山の絶景など、見どころ満載です。また、大人気マンガ・アニメ「鬼滅の刃」の聖地としても知られ、週末を中心に多くの登山者でにぎわいます。今回は、雲取山登山を満喫した筆者が見どころをお伝えします。次の週末に訪れてみてはいかがでしょうか?
フリーランスライター兼アウトドアショップスタッフ。富士登山をきっかけにアウトドアにはまり、登山やキャンプ、トレイルランニングなど幅広いアクティビティを一年中楽しんでいます。勤務するアウトドアショップのお客さまから寄せられるお悩みや自身の山体験を生かし、リアルで深い内容を発信! リモートワーカーのため、仕事や日常を快適かつ生産的に行うためのガジェット選びも得意です。
雲取山は、最短ルートでも往復10時間とコースタイムが長いことで知られていますが、その分見どころや写真スポットもたくさんあります。一番の魅力は、気持ちの良い稜線歩きが楽しめるところ。稜線とは、頂上と頂上を結ぶ主脈のことで、雲取山では、中腹付近から山頂にかけて楽しめます。
筆者が訪れたのは新緑の5月末。晴れていて見晴らしがよく、そよ風を受けながら歩いていると、スキップしたくなるような爽快な気持ちになりました。傾斜が比較的ゆるやかな箇所が多く、危険箇所は少ないため、山歩きに慎重になりすぎずに穏やかに歩けたのも気に入ったポイントです。
稜線上でぜひ見つけて欲しいのが、まるでリズムに乗って左右に揺れているかのように見える「ダンシングツリー」。両手を広げているようで愛嬌があります。付近に標識などはないため、山歩きに夢中になっていると見逃してしまうことも。目を凝らしてくださいね!
また、雲取山は「鬼滅の刃」の主人公・竈門炭治郎と妹・禰豆子の出身地とされており、所々に作中に出てくるような景色が広がっています。アニメやマンガ好きの人は、ぜひ注目してください。
雲取山は、周囲の山よりも標高が高いため、晴れていれば富士山がくっきりと大きく見えるのも魅力です。木々の隙間や稜線上からひときわ目立って見える富士山は、静かにこちらを応援してくれているように感じ、疲れて折れそうな心も励まされます。富士山がきれいに見えるスポットでは、多くの人が立ち止まって写真を撮っていました。
筆者がおすすめする富士山スポットは、七ツ石山と雲取山山頂の間の稜線上。急勾配で登るのはとてもキツいのですが、ふと振り返ると大きな富士山が見えます。ツラいと感じるたびに、立ち止まって息を整えつつ、振り返って富士山を眺める、というのを何度か繰り返すと、キツイ登りを乗り越えることができるのでぜひお試しを!
富士山の他にも、甲斐駒ヶ岳や北岳など南アルプスの山々が遠くに見られるのもポイントです。双眼鏡やスマートフォンのズーム機能などを使って、眺めを堪能してみてはいかがでしょうか。手前から奥の南アルプスにかけて、山並みが青白くグラデーションになっている風景もとても美しく、標高が高い山ならではの魅力なので、ゆっくり楽しんでくださいね。
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