世界中の人を魅了してやまない「富士山」。今年は富士登山に挑戦したいと考えている人も多いのでは?
そこで今回は、2019年9月に初めて1泊2日の富士登山に挑戦した時の様子をレポート! 1泊目に見た景色や泊まった山小屋、登山中の注意点などを実体験をもとに紹介します。
フリーランスライター兼アウトドアショップスタッフ。富士登山をきっかけにアウトドアにはまり、登山やキャンプ、トレイルランニングなど幅広いアクティビティを一年中楽しんでいます。勤務するアウトドアショップのお客さまから寄せられるお悩みや自身の山体験を生かし、リアルで深い内容を発信! リモートワーカーのため、仕事や日常を快適かつ生産的に行うためのガジェット選びも得意です。
筆者が挑戦したのは、富士スバルライン5合目をスタート地点とした「吉田ルート」。トイレや売店が利用できる山小屋の数が多く、道に迷うことも少ないため初心者向きといわれています。今回はガイド付きのツアーを利用したので、他の参加者と1列になって登山開始です。
山頂までは、ひたすらジグザグの登り。岩が階段のようになっているので歩きにくさは少ないものの、重い荷物を背負っての登山が初めてだったので、膝や太ももにこたえました……。
人気のルートだけあって上の方まで人の列が途切れないほど混雑しているのに驚きましたが、周囲の同志たちと「あとちょっと!」「もう少しで休憩だ!」と励まし合いながら歩くことができ、心が折れずに進めました。
登り始めは、あたり一面に真っ白なガスがかかっていて眺望はゼロ。「このまま絶景を見ずに終わるのか…」と諦めかけていた矢先、突然太陽が出てきて、雲が消え始めたではありませんか!
そして、全く見えていなかったふもとの景色があらわに。山中湖や河口湖、奥秩父の山なども眺められました。美しい眺めを満喫できた喜びとともに、山の天気の変わりやすさを実感する出来事でした。
ふもとは30度を超える暑さでしたが、富士山の6〜7合目付近の気温は20度以下。標高が高くなるにつれてさらに気温が下がり、風もひんやりとしてきました。
この時初めて「汗冷え」を体験。トイレ休憩や水分補給などでしばらく歩みを止めると、それまでにかいた汗が急激に冷えて、体温を下げるのです。汗冷えは不快感だけでなく体調不良にもつながる危険なもの。汗をこまめに拭き取り、休憩時には体が冷える前にフリースを着て保温するなどの対策をしました。
登り始めてから5時間ほど、18時30分ごろに予約していた山小屋に到着! 今回は、山頂に最も近い標高約3450m(8合目5勺)にある「御来光館」を利用しました。小屋の中は混雑していたものの、とてもきれいで木の温もりが感じられるほっこりとした空間。
夕食はハンバーグやサラダ、ご飯など栄養バランスが整ったもので、疲れも癒やされました。缶ビールも購入できたので、ご褒美に一杯! とろけるような幸せな気持ちになりました。
夕食を済ませ、21時ごろに就寝。混雑していたため、自分のスペースは肩幅ほどしかありませんでしたが、疲れもあってぐっすりと眠れました。
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