「富士山」は日本の象徴であり、その美しい姿と登頂の達成感は多くの人々を魅了しています。しかし登山経験がない方は、富士登山はハードルが高いと感じるのではないでしょうか。
本記事では、登山経験ゼロでも富士山に安全に登るためのポイントと、準備について詳しく解説します。
フリーランスのライター・編集者。元アウトドアショップ店員。富士登山をきっかけにアウトドアにはまり、登山やキャンプ、トレイルランニングなど幅広いアクティビティを一年中楽しんでいます。自身の山体験や、店員時代の接客経験を生かし、リアルで深い内容を発信!リモートワーカーのため、仕事や日常を快適かつ生産的に行うためのガジェット選びも得意です。
結論から言うと、登山経験がなくても富士山は登頂できます。登山道が整備されているため、初心者でも道迷いや滑落のリスクが低いのです。
富士山の5合目から頂上までの所要時間は約7時間(吉田ルート・片道)と長く、自分との戦いになることも。しかし、日本一の高さの山を登りきった時の達成感はひとしおで、山頂からみる絶景は他に変え難いほど感動的なもの。適切な準備と心構えをして、一度は登ってみてほしいものです。
登山レベルに関わらず、必ず守る必要があるのが登山時期。富士山の登山シーズンは7月から9月。登山道沿いの山小屋が営業しているのもこの時期で、宿泊やトイレの利用、食品の購入などが可能です。
山小屋が多いためこまめに休憩できるのも、特に初心者には心強いメリットです。反対に、開山時期以外の富士登山はNG。気象条件が厳しく、遭難のリスクもグッと上がるため、必ず期間内に登山を行いましょう。
富士登山を成功させるためには、適切な服装と持ち物が重要です。標高は3000m以上と高く、天候が急変しやすいため、防寒・防水対策が欠かせません。
まず、登山靴は必須アイテムです。滑りにくく、足首をしっかりサポートするものを選びましょう。新品の靴を使う場合は、事前に慣らしておくことをおすすめします。
服装は、レイヤリング(重ね着)を意識して用意しましょう。温度変化に素早く対応したり、汗を効果的に吸うことで汗冷えを防いだりできます。主に、次の3つのレイヤーを意識して重ね着しましょう。
日差しが強いため、頭部や目を保護する帽子やサングラスも必須です。また、グローブやネックウォーマーも持参しましょう。そのほか、30L前後のバックパック、水分、行動食、ヘッドランプ、救急キットなどが必要です。
富士山にはいくつかの登山ルートがあり、それぞれに特徴があります。初心者におすすめのルートを選ぶことで、安全に登頂を目指すことができます。
初心者におすすめなのは、最もポピュラーな「吉田ルート」。山小屋が多く、休憩ポイントが充実しており安心です。道も比較的整備されており、転倒や道迷いのリスクも低めです。ただし混雑していることが多いため、譲り合いながら歩きましょう。
富士山の標高は高く酸素が薄くなるため、高山病にかかるリスクがあります。高山病は頭痛、めまい、吐き気などの症状を引き起こし、重症になると命に関わることもあります。ゆっくりとしたペースで登る、こまめな水分補給をする、前日に十分な睡眠をとる、などの対策をしましょう。
悪天候に長時間さらされると体調不良や遭難のリスクも高まります。事前に天気予報を確認し、悪天候が予想される場合は登山を延期することも検討しましょう。また、登山計画を家族や友人に知らせておくことも重要です。登山届も提出しておきましょう。
防水性があり足首までサポートしてくれる、ミッドカットまたはハイカットのトレッキングシューズを選びましょう。
上下セットで2万円以下とリーズナブルで、手が出しやすいのが魅力です。
重い荷物も無理なく背負いやすい、ウェストベルトや背面フレームがしっかりしたものを選びましょう。容量は30L前後がおすすめです。
なぜ山ですれ違う時に「こんにちは」と言うの? 登山中に“あいさつをするマナー”の重要な意味
登る人と下る人はどちらが優先? 登山で押さえておくべき「暗黙のルール」3選【2024年4月】
【関東近郊】非日常感を味わえる「日本百名山」おすすめ4選 首都圏から日帰りで行けるスポットも【2024年5月版】
「登山でトレッキングポールは必要なの?」元アウトドア店員が解説 基本的な使い方も紹介
靴ひもを結び直すストレスから解放! 簡単にできる“靴ひもがほどけない”結び方 登山や日常生活で使えるCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.