Linux How-Toでは,カーネル再構築を行う場合の手段に「make menuconfig」や「make xconfig」の設定方法を混在して挙げている。ここでは,それぞれのmakeオプション(パラメータ)指定について特徴を紹介しよう。
make config
対話式のテキストプログラム。組み込むかどうかのコンポーネントが画面上に順次表示される。1つずつ選択肢を問われるが,前の設定を見直したいなどの操作ができないのがデメリットといえる。通常は,次の2つのコマンドを利用するほうが効率的だろう。X上でなくtelnetなどでも実行可能。
make menuconfig
テキストで表示されるプログラム。ただし,make configと異なりメニュー形式で表示される。コンポーネントは分類表示されており,ツリー表示構造にもなっている。テキストモードのRed Hat Linuxインストールプログラムと同じ方法でコンポーネントを選択する形式だ。X上でなくtelnetなどでも実行可能。
make xconfig
上記のmake menuconfigがX上で動作するGUIで構成されたプログラム。マウスによる操作でオプション設定ができるため「Tab」や「スペース」,矢印キーなどを使用しなくても済む。X Windowが利用できる環境であることが動作条件になる
make oldconfig
このパラメータは,再構築を行う際にぜひ覚えておきたい。非対話式のスクリプトである。設定ファイル(.config)をカーネルインストール時の初期設定に戻すことができる(ただし,カーネルをRPMでインストールしている環境が前提)。さまざまなコンポーネントオプションをカスタマイズした際,元の設定はどのようだったか? などと悩んだ場合,標準設定に戻せばよいだろう。もちろん,oldconfigでなくても設定ファイル「.config」を保存しておく方法でも構わない。
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