LSB(http://www.linuxbase.org/)とは,Linux Standard Baseの略。Linuxの各ディストリビューションが備えるべき最低限の機能のセットを定めた標準仕様を指す。
Linuxは,OSの中核部分であるカーネルに付随したさまざまなツールや機能で構成されている。このカーネルとさまざまなツールをパッケージしたものが「ディストリビューション」と呼ばれ,配布されているのだ。
現在までのLinuxは,ディストリビューションごとにディレクトリ構成などに異なる点があるため,特定のディストリビューション上で開発されたアプリケーションは,ほかのディストリビューションでうまく動作しないことがあった。http://www.linuxbase.org/では,この問題に対し互換性を高めることを目的とし,アプリケーション開発者やディストリビュータが従うべき仕様を策定している。
この流れにより,2002年1月現在最新のディストリビュートバージョンであるRed Hat Linux 7.2やTurbolinux 7では,FHS(Filesystem Hierarchy Standard)がウリの1つとなっている。FHSによって,今までは分かりづらかった設定ファイルの保存先ディレクトリが/etc/下に集約されるなど,ユーザーにとっての分かりやすさにも一躍買っている。
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