ミラポイントジャパンは1月28日、電子メールメッセージングサーバとメール向けのセキュリティゲートウェイの新製品をそれぞれ発表した。増加する電子メール件数やメール1件ごとのデータ容量の増大に対応し、いずれもストレージ容量を拡張したのが特徴。アプライアンスサーバとして提供し、拡張性の高さと運用管理性の高さをアピールする。
ミラポイントの技術部長兼プロダクトマネージャの徳久賢二氏によると、電子メール1件当たりの平均データ量は「5年で20KBから120〜130KBに増大した」という。企業が扱う電子メールの件数も増えていることから、「電子メールのアーカイブに必要な容量は5年前に比べ5倍以上になっている」と指摘する。電子メールによる情報漏えいを防ぐためにクライアントPCに電子メールをダウンロードさせない企業も増えていて、企業の電子メールサーバが保管する電子メールの容量は今後も増えることが予測される。
同社が発表したアプライアンスサーバの新製品はこのデータ量の増大に対応。メッセージングサーバの「Mirapoint Message Server 6000-SAN Edition」(S6000)は外部の専用SANストレージを接続可能。N+1クラスタを構築することで最大126TBまでストレージを利用できる。単体のアーカイブ容量も従来製品の4TBを8TBに拡張した。パフォーマンスも、インテルのクアッドコアXeonを搭載、メール専用OSの新版にも対応することで従来製品から20〜30%アップした。Message Serverには電子メールのアーカイブ機能のほかに、カレンダーなどのコラボレーション機能、スパム対策、ウイルス対策などのセキュリティ機能がある。
Message Server製品は大企業やサービスプロバイダなど1万ユーザー以上が利用するS6000のほかに、500〜数万ユーザーをターゲットにした「M6000」「M600」、500ユーザー以下の企業を対象とする「M50」がある。価格はS6000が960万9000円から。M6000は623万円から、M600が352万7000円からなど。
同時に発表したセキュリティゲートウェイ「Mirapoint RazorGate」の新製品「RG6000」は、クアッドコアXeon搭載でパフォーマンスを向上させた。アンチスパム、ウイルスエンジンを稼働させた場合のメール配信数は以前の製品と比較して約30%増。1時間当たり最大で24万8000件の配信を可能にした。スパム対策で電子メールを一時的にゲートウェイ上に保管するソリューションに対応し、289GBのストレージ容量を用意。オプションで600GBまで拡張できるようにした。RG6000は大企業やサービスプロバイダ向け。価格は623万円から。ほかに1時間当たり16万9000件の処理を想定した「RG600」(352万7000円から)、 13万件を想定した「RG160」(142万1000円から)を発表した。
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