グロービス、英語漬けのMBAプログラム開始「日本にトップ級のビジネススクールを」

» 2008年04月23日 00時00分 公開
[荒井亜子,@IT]

 グロービス経営大学院は4月22日、全カリキュラムを英語で提供する「インターナショナルMBA」プログラムを来年4月に開始すると発表した。

 グロービス経営大学院は、日本で夜間や週末を利用したMBAプログラムを提供する社会人向けのビジネススクール。物事を論理的かつ構造的に考えるスキルのクリティカル・シンキングやリーダーシップ研修、ファイナンスの教育を得意とする。92年に株式会社として設立し、2008年より学校法人として、講師や経営者の育成、トヨタ自動車を始めとした企業の人材育成を担ってきた。ほかにも、ベンチャーキャピタルや出版など事業内容は幅広い。

グロービス経営大学院 学長 堀義人氏。グロービスの創業者でもある

 今回、それらの事業の延長線上に、全カリキュラムを英語で提供するインターナショナルMBAプログラムを開始する。授業をすべて英語で行う理由について、グロービス経営大学院 学長 堀義人氏は「世界共通の学士であるMBAを英語で学ぶことは、世界で活躍できるビジネスリーダーを輩出するために必要」と述べる。ベンチャー企業の戦略の仕方やマネジメント方法、大企業の変革の仕方といった「創造と変革」を体得する実践的科目を設置する。履修年限は2〜5年で、平日夜間や週末を利用した(パートタイムの)MBAプログラムを採用し、外資系企業で働いている人、日本在住の外国人をターゲットにしている。生徒の2〜3割は外国人を想定している。最初は定員20人で始める予定。

グロービス経営大学院 最高責任者ジョン・C・ベック氏。「“カイゼン”とは、まさに“良き改革”を意味する言葉です」

 今年4月1日に同大学院の最高責任者にジョン・C・ベック(John C. Beck)氏が就任した。ベック氏は、ハーバード・ビジネススクールやカリフォルニア大学ロサンゼルス校で教えた経験がある。「日本は世界でもトップクラスの経済大国なのに、どうしてトップクラスのビジネススクールがないのか」(ベック氏)と疑問を呈し、製造業に強いといわれる日本を変え、世界トップクラスの経営教育を支援したいと述べた。同様に堀氏は、同校を「今後5年以内に、BusinessWeekやThe Financial Timesのビジネススクールのランキングで、アジアの中でベスト5にランクインさせたい」と意気込みを示した。

 2008年9月に募集を開始する予定。授業料は入学費2万2000円、授業料は2〜5年で、282万6000円。入学は試験で選考する。

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