カーナビゲーションの世界では、ゼンリンが会話をする車“ナイトライダー”を目指し、「Mac miniを“KITT”にする」車載キットが登場したばかりだが、カーステレオなどの音楽プレーヤーも80年代のテレビ番組“ナイトライダー”に登場したKITTのように「会話をする」方向に進化しそうだ。
iTunesで利用されている楽曲データベースCDDBなどで知られるGracenoteは1月18日、音声認識ソフトベンダーのScanSoftと手を組み、デジタルエンターテインメント機器の音声認識応答技術を共同開発すると発表した。
両社はこの技術をデバイスメーカーに販売したいと考えており、車や家庭、ポータブル機器などで利用可能だとしている。両社はGracenoteのメディア管理製品を使って音声制御するための「辞書」についても共同開発を進める。
Gracenoteのビジネス開発担当副社長、ロス・ブランチャード氏は「(この技術は)車内での娯楽体験を大きく変えるだろう。道路から目を離さずに音楽を楽しむことができるからだ」と述べている。対象プラットフォームは車載エンターテインメントだけでなく、携帯メディアプレーヤー、メディアサーバなども含まれる。
同社によれば、楽曲や映画の名前を話すだけで、再生してくれたり、特定のジャンル、アーティスト、アルバム、地域、時代、年代といったキーワードで楽曲のプレイリストを即座に作り、再生することが可能になる。たとえば「シックスティーズ・デトロイト・ソウル」と言えば、対応するプレイリストができて再生されるという。
さらに、今流れている曲が気に入ったら、「同じようなのを」と言えば、似た曲調のものを続けて再生してくれる。かかっている曲の情報を知りたければ、「これは何?」と尋ねればいいのだ。
両社はハードウェアとソフトウェアが統合されたソリューションは2005年第4四半期に登場すると予想している。
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