去年3月に登場した、無料で使える11Gバイトのストレージ「はこ箱.com」が1月24日、ひっそりとサービス終了した。ファイルのアップロードと低速ダウンロード(400Kbps)は無料、高速ダウンロード(70Mbps)は1Mバイトあたり0.3円という価格設定で、高速回線を活かせるサービスとして注目を浴びたが、1年を迎える前に終了する。
運営元のエスケイサイバーパスによると、ユーザー数は好調に伸び、サービス終了時点で約20万人。しかし無料ユーザーが多く、採算が合わなかった。
「韓国では成功したサービスなのだが」と担当者は悔しがる。韓国版は5〜6年前にサービスイン。自作映像やデジカメ画像などを交換するスペースとして利用が進んだ。大手ポータルなどと提携し、数百万人のユーザーを獲得。コミュニティ掲示板用の“資料室”として利用されるなど、ビジネス形態も広がっていた。
日本のユーザーの多くは、小容量のテキストファイルなどをセキュアに交換するためのスペースとして利用。高速ダウンロードを必要とせず、収益に結びつかなかった。「日本はブロードバンド普及率こそ高いが、ネットコミュニケーションはまだまだテキストメインだと痛感した。DVカメラやデジカメユーザーも多いが、自作の映像や画像をネット経由でシェアする文化は育っていないようだ」(担当者)。
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