三菱電機ビルテクノサービスは9月6日、エレベーター内のカメラでとらえた映像をリアルタイムに解析し、人が暴れている様子を検知して警告できる新システムを開発したと発表した。年内をめどに、同社エレベーターの保守サービスに追加する。
エレベーター内で人が激しい動きを繰り返した場合に異常と判断し、「極めて異常」「やや異常」「要注意」の3段階で判定。異常レベルに応じて最寄り階へ移動してドアを開いたり、警告アナウンスを流せる。
カメラがとらえた画像を4800コマに分割し、光学的な変化を解析する技術を開発した。変化したコマの個数やばらつきの値を評価し、各コマが急激に上下左右に動いたり、小さく不規則に動いたりした場合を異常と判断する仕組みだ。動画像中の運動物体の見かけの移動量と方向を表す「オプティカルフロー」を指標に使った。
人が中にいるのに一定時間以上ボタンを押さなかったり、ドアが開閉しないなど、動きが異常に少ないケースも検知できる。
従来の防犯技術では、人の体にマーカーを付けたり、目など体の一部を検出して動きを追跡していたが、エレベーターを使う不特定多数の人にマーカーを付けたり、体の一部が常にカメラでとらえられるようにすることは難しいと判断。新技術を開発した。
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