野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review
これは珍しい、真空管ポータブルヘッドフォンアンプ「DN-84141」を試す(1/2 ページ)
世の中には「真空管ポータブルヘッドフォンアンプ」という、なかなかにユニークな製品が存在する。持ち運びができるバッテリー式のポータブルアンプに真空管を活用するという、常識的には「それって耐久性とか熱とかいろいろ大丈夫なの?」と思われがちな製品だが、真空管ならではの自然で耳障りの良いサウンドがイヤフォン/ヘッドフォンとはとても相性が良く、一部のファンから根強い人気を得ているのも事実だ。
とはいえ、製品としての作りにくさなどもあるだろう、ラインアップの数は少なく、日本国内で見かけるのは4〜5製品ほど(ポータブルでなければもっとたくさんある)だったりする。そんな、ある意味で貴重な存在ともいえる真空管ポータブルヘッドフォンアンプが、上海問屋から発売された。さっそく実機を借用することができたので、紹介していこう。
「6N16B」を使用したポータブルヘッドフォンアンプ
上海問屋「DN-84141」は、サブミニチュア管と呼ばれる小型の真空管を搭載するポータブルヘッドフォンアンプ。真空管は、中国製と思われる「6N16B」を使用。それ以外、真空管が搭載されている以外は、至ってオーソドックスな構成で、ステレオミニプラグのアナログ入力が1系統、ヘッドフォン出力が1系統のみの、いわゆるアナログアンプとなっている。スイッチ類もシンプルで、トグル式の電源と、ボリュームノブがあるのみで、ゲイン切替などもない。ただし、入力インピーダンスが16〜300オームと幅広いため、一般的なイヤフォン/ヘッドフォンであればまず実質上の不便はないものと思われる。
アルミ製と思われるボディは、ブラックで統一されているほか、ちょうど真空管のある場所に放熱のためと思われるパンチングメッシュ板があしらわれている。電源をオンにすると、その内部にある真空管がオレンジに輝くさまは、結構いい雰囲気。なお、バッテリーは容量が1280mAhで、実際試してみたところ、2時間強の充電で7時間ほどの連続使用が可能だった。
やはり発熱は大きめ
オーソドックスな造りのため、使い勝手に迷うことはない。ボディサイズも116×71×25ミリ(ボリューム・ネジなどの突起は除く)と、けっしてコンパクトではないが持ち運びに不便するほど大柄でもない。まあまあ、使い勝手は悪くなさそうだ。
ただし、ひとつ注意する点がある。それは、真空管の発熱だ。しばらく使い続けていると、パンチングメッシュ板の部分が手でギリギリ触れるくらいの温度になってくる。何か接触しても発火する程の温度ではないと思うし、冬はそれこそカイロ代わりにも使えそうだが、ポータブルタイプなので、低温やけどやプレーヤーとの接触には注意したい。シリコンバンドなどでプレーヤーとまとめる場合は、裏側に固定してメッシュ部分をふさがないようにするのが無難だ。また、バッグなどに収める場合も、メッシュ部分がまわりに接触しないよう、多少の工夫をしたいところだ。どうしても心配という人は、通販ページで記載されているように、自宅での使用をお勧めする。
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