ドライバー構成は非公開? 「FitEar Parterre」(パルテール)の音に迫る:野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(2/2 ページ)
今回から、春のヘッドフォン祭で注目を集めた新製品をピックアップしていこう。1回目は「FitEar Parterre」(フィットイヤー・パルテール)。須山歯研が送り出した新しいユニバーサルタイプだ。
次に付属品の内容を紹介しよう。着脱式ケーブルは、他のモデルと同じくFitEar独自の2ピンコネクターを採用。同梱(どうこん)されるケーブルは「FItEar cable 001」となる。また、ペリカン製のハードケースやソフトケース、クリーニングブラシなども同梱されており、付属品に関しては「TO GO! 334」と全く同じ内容となっている。また、イヤーチップに関しては、S/M/Lの3サイズに加え、ダブルフランジタイプが用意されている。
付け心地に関しては、ケーブルを耳掛けするタイプなので、慣れていない人は最初面倒に感じるかもしれない。とはいえ、「F111 by FitEar」とほぼ同じ小型ボディーの採用もあって、フィット感、軽快感ともに良好だ。
解像度の高いダイレクトな音
さて、肝心のサウンドはというと、これがなかなかにピュアで清々しいイメージ。雑味が少なく、解像度感も高いため、歌声や演奏がとてもダイレクトに感じられる。とくに女性ヴォーカルが特筆もので、ヌケの良い高域と丁寧で細やかなニュアンス表現によって、普段より一段と美しい、印象的な歌声を楽しませてくれる。試聴した製品がほとんど新品のためか、やや低域の動きが弱く、ピアノの音にやや癖が残っているが、これは聴き込むうちに解消されそうだ。ちなみに、試聴したサウンドバランスの感触から、ドライバー構成はウーファー+ツイーターの2Wayで間違いないようだ。
それはさておき、この「Parterre」は、ヴォーカル曲、とくに女性ヴォーカルを良く聴く人には、かなり魅力的なサウンドに感じられるはず。気持ち良い音色のハイクオリティーサウンドが楽しめる、なかなかの製品だといえる。
音質評価 | FitEar Parterre(パルテール) |
---|---|
解像度感 | (粗い−−−○−きめ細かい) |
空間表現 | (ナロー−−−○−ワイド) |
帯域バランス | (低域強調−−−−○フラット) |
音色傾向 | (迫力重視−−−○−質感重視) |
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