2020年、どんな家で暮らしてる? ――三井不動産レジデンシャルが展示会を開催:遠そうに見えて実は近い将来
2020年といえば、東京にオリンピックがやって来る年だ。遠い未来のように感じられるが、よく考えると案外近い将来のこと。そのころ、日本人はどのような家で暮らしているのだろうか? 三井不動産レジデンシャルが2020年の「ふつうの家」をテーマに展示会を開催する。
三井不動産レジデンシャルは、近未来の住宅の形を探求する展示会「2020 ふつうの家展 〜Park Homes EXPO 2014〜」を開催する。会場は同社の展示施設「パークホームイマジネーションミュージアム」(東京都中央区佃)で、開催期間は2014年8月6日〜10日、23日、24日、30日、31日。ナビゲーターの案内が付く60分のツアー形式となっており、参加するにはWebサイトか電話で予約する必要がある。
この展示会は、三井不動産レジデンシャルがトラフ建築設計事務所と面白法人カヤックの協力を得て、2020年の住宅の形を考え、形にしてみたものを披露する催しだ。いわば、近未来の夢を形にしてみたというものだ。
会場で展示するものは4つ。それぞれ「ツクル空間」「キオクスル食卓」「ツナガル窓」「オトノナル扉」という名前が付いている。ツクル空間は、「料理を作る場所」であるキッチンの機能を考えなおして、料理に限らずいろいろなものをつくる場所とした空間だ。
ツクル空間は、「いろいろなものをつくる空間」とはいえ、主たる使い方はやはり料理をする空間となるだろう。情報通信技術を活用して料理を助ける機能を持っている。例えばインターネットで共有している料理のレシピを呼び出して、料理の作り方を案内する機能も備えている。冷蔵庫の中にある材料を常に把握しており、その範囲で作れる料理を提案する機能なども備えている。
「料理に限らずいろいろなものを作る場所」であることは料理器具と一緒に壁にならんだ工具を見ても感じられるが、3Dプリンタまで置いてあるところを見ると、それをより強く感じられる。「お母さんが料理をしながら、子供は3Dプリンタを利用して工作を楽しむ」という使い方もあるだろう。
「キオクスル食卓」は、食卓を真上から撮影し、記録を残すものだ。食事の風景だけでなく、食卓の上でゲームをしたところや、パーティーの様子など、食卓の上の出来事をすべて記録する。記録した画像を呼び出せば、「3年前にはこんなものを好んで食べていた」とか、「進路について家族でいろいろ話し合っていた」という思い出がよみがえる。
「ツナガル窓」は食卓に隣接した窓のような形をしたテレビだ。このテレビはテレビ会議システムのようになっており、離れた場所にあるツナガル窓と接続し、お互いの様子を画面に映して、姿を見ながら会話することができる。物理的には離れている相手と、同じテーブルを囲んでいるような感覚を味わえるものだ。
「オトノナル扉」は、引き戸を開けるときに音を鳴らすものだ。この音は時間や日付、その日に起こったイベントなどによって、いろいろ変わる。いいことが起こった日は明るいメロディを鳴らして祝福してくれる。お父さんが遅くまで飲んで帰ってきた時は恐怖を感じさせる音を鳴らして、家族の怒りを表現するなど、さまざまな感情を表現する扉だ。
以上の展示は、2020年がすぐそばにある未来であることを考えて、「現在ある技術で実現できるもの」を意識して作ったそうだ。現在ある技術でも、使い方をよく考えれば、これだけ日常を楽しくできるということを感じる展示だ。三井不動産レジデンシャルは「この展示すべてが2020年に現実のものになるとは考えないが、展示を見てくれた人の反応を見たい」という。その反応が、本当の未来の住宅を作るためのヒントになるはずだと考えているそうだ。
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