フィリップス、低温長時間調理が可能になった新型ノンフライヤー:日本の消費者の声を反映させました(2/2 ページ)
「油を使わずに揚げ物ができる」という触れ込みで登場したノンフライヤー。温度設定の幅を広げ、長時間調理できるようにした新型が登場した。
日本の消費者の声を反映させた「ノンフライヤープラス」
続いて説明に立ったのは、フィリップス エレクトロニクス ジャパンのコンシューマーライフスタイル事業部でマーケティングマネージャーを務める伊藤弘隆氏だ。伊藤氏はまず、2013年4月発売の従来機種「ノンフライヤー」が2014年6月までに約30万台売れたことを明かした。2010年発売のホームベーカリーが約1年で16万台売れて「大ヒット」という評判を取ったが、ノンフライヤーの人気はそれをはるかにしのぐものだと分かる。
人気の理由として伊藤氏は、「ヘルシーでおいしい」「簡単・時短」「おうちで作る安心感」の3点を挙げた。フィリップスの調理家電が世界的に大きく成長している理由としてメイ氏が挙げた「肥満を気にして家庭で調理」「食品の安全に対する不安」と一致する部分が大きい。
大人気を博しているノンフライヤーだが、伊藤氏によると調理家電の世帯普及率ではまだまだ低いという。ホームベーカリーが22パーセントで、サンドイッチメーカーが14パーセント、餅つき機が8パーセントという普及率であるのに対し、ノンフライヤーはいまだ1パーセントにすぎないという。
日本でノンフライヤーをさらに普及させるために、今回の新製品は「日本仕様」となっていると伊藤氏は強調した。今回の新製品の改良点には日本の消費者の声を反映させた部分が大きいという。例えば従来機種では調理温度や時間をダイヤルで調整していたが、新製品では調整した値をLEDで表示するタッチパネルを採用した。調理時間、調理温度をボタンで調節して、ボタンを押すと調理が始まる。ダイヤルのように本体から飛び出しているところがないので、拭き掃除のときに邪魔にならないという長所もある。
もう1つ、日本の消費者の声を反映した点として、片付けやすさがある。従来機種のノンフライヤーでは、調理する食品を入れる「バスケット」の底が金網になっていて、調理した食品がくっつくことがある。この金網は外れないため、片付け前に洗おうにも洗いにくかった。
新製品では、バスケットの底の金網に食品がこびり付くのを防ぐコーティングを施した。また、金網をバスケットから簡単に外せるようにした。これで手入れが楽になった。
さらに、バスケットを覆う金属製の板を付属させる。この板でバスケットを覆うことにより、軽い食材を入れても熱風で舞い上がってしまうことがなくなる。例えばポップコーンやグラノーラ、ドライフルーツなどを作れるようになったという。
長時間調理と低温調理でレシピの幅が広がった
時間調整の幅が、最長30分から最長60分に広がったことによって、新たに作れるようになったものもある。先に挙げたドライフルーツもその一例だ。そのほかにも焼き豚などが作れるようになった。
温度設定が最低80度から最低60度になったことで作れるようになったものもある。例えば温泉卵だ。そのほかにも鶏ハムなどが例に挙げられる。
発表会場には、実際にノンフライヤープラスで調理した料理が試食できるようになっていた。とんかつ、ステーキなどに加えて、上記で紹介したノンフライヤープラスで可能になったメニューも並んでいた。
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