猫がのったらどうなる? “目”を獲得した「ルンバ980」の気になるところ:朗報(3/3 ページ)
カメラを使用するvSLAMを搭載し、より効率的に掃除できるようになった「ルンバ980」。しかし、カメラが上にあるということは、猫がのったときの動きが気になるところ。“ルンバ猫”は生き残れるのか?
暗い場所でもカメラを使用できるのか
もう1つ気になるのは、暗い場所でもカメラを使用できるのかということ。例えば日が暮れてからルンバを動かすとき、家の中に照明が点いていない部屋があっても不思議ではないからだ。この点については、「カメラは人間が見てるものと違い、かなり暗い環境でも動作する。例え暗闇であってもテレビのスタンバイライトなど特異点が複数あれば動ける」という。
では、カメラの上に猫がのってしまったら? セルダ氏は、「センサーを上部につけるにあたり、『猫がのるとどうなるのか』は、もっとも議論した部分だ」と話し、新製品発表会のステージに猫のぬいぐるみを持ち込んでルンバ980に載せるデモンストレーションまで披露した。
結論からいえば、大きな問題にはならないようで、ルンバ980はそのままマッピングと掃除を続ける。仮に猫のお尻がカメラを完全にふさぎ、暗闇の状態になったとしても、ルンバ980は自ら動き回る範囲を限定(18.5平方メートル前後)するものの、1部屋程度なら問題なく掃除できるという。
ほかにも1回の充電で従来比1.5倍にあたる約2時間の掃除が可能になったリチウムイオンバッテリー、Wi-Fi搭載と専用アプリ「iRobot HOME」(iOS/Android)によって外出先からでもルンバのステータスをチェックできるなど、大きく進化した「ルンバ980」。それでも使い方は従来機と変わらずシンプルだ。
「人は『CLEAN』ボタンを押すだけ。掃除にかけていた時間で、人はもっと生産性の高いことができる」(コリン・アングルCEO)。
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