全自動洗濯物折りたたみ機「ランドロイド」を発表したセブンドリーマーズって一体どんな会社?:CEATEC JAPAN 2015(2/2 ページ)
今年のCEATECで注目を集めている全自動洗濯物折りたたみ機「laundroid」(ランドロイド)。セブンドリーマーズという、あまり聞き覚えのない会社名ですが、どのようなバックボーンを持っているのでしょう。
ダイワハウス工業、パナソニックも出資へ
セブンドリーマーズが創業したのは2011年。第1弾製品として世に送り出したのはオーダーメイドのカーボン製ゴルフシャフトで、第2弾は昨年リリースした「ナステント」という“いびき防止アイテム”でした。チューブを鼻から入れ、先端をのどちんこ付近まで到達させると、寝ている間の気道閉塞を防ぎ、無呼吸症候群やいびきの予防に効果があるという一般医療器具です。どちらも家電やロボットと関係があるようには思えませんが、実は最先端の素材を使用しているという共通点があります。
実は、セブンドリーマーズの坂根真一社長は、スーパーレジン工業という50年の歴史を持つ先端樹脂素材メーカーの社長さんでもあります。レジンといえばエポキシと並んでモデラー御用達の便利な樹脂素材ですが、その用途は幅広く、最近は航空宇宙分野でも欠かせない素材になっています。その分野の最先端素材と製造技術において高い実績を上げているのがスーパーレジン工業。セブンドリーマーズのWebサイトには、「創業50年の歴史と宇宙分野で培った解析技術と研究開発力で新しいライフスタイルを切り拓く」と書かれています。つまり、スーパーレジン工業におけるB2C向けの“新しい顔”がセブンドリーマーズなのです。
さらに同社は、ランドロイドの製品化にあたり、パナソニックおよびダイワハウス工業と共同開発を進めると発表しました。6月に実施した増資(15.2億円を調達)の際にダイワハウスも出資し、パナソニックは今後出資する見通し。さらに年内には母体であるスーパーレジン工業を吸収し、セブンドリーマーズが企業の顔となります。近年、B2CからB2Bへシフトするメーカーが多い中、同社はあえてB2C分野に打って出るわけです。
素材、家電、住宅という3分野の代表的な企業がタッグを組み、新しいジャンルの家電市場を切り拓く。いまどき珍しい、技術力と気概のある家電メーカーが誕生しました。正直、「直近の製品はいびき防止器具」と聞いたときは「ちょっと怪しい会社かな?」などと考えてしまったことを、ここでお詫びしておきたいと思います。ごめんなさい。
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