癒しの空間に花粉はいらない!――吉祥寺のハンモックカフェ「マヒカマノ」の試み(2/2 ページ)
吉祥寺駅から徒歩数分の場所にある「mahika mano」(マヒカマノ)は、客席のほとんどがハンモックという珍しいカフェ。この時期になると花粉症のお客さんも見受けられるようになり、店長さんは頭を悩ませていました。
花粉症のスタッフに代わって「ブラーバ」が床掃除
花粉は外出時に衣類や毛髪に付着し、家の中に持ち込まれます。一度屋内に入った花粉は、ゆっくりと床に落ちて溜まり、人やペットが動くたびに舞い上がってアレルギー症状を引き起こす原因に。それを防ぐには“ふき掃除”が有効で、とくにこの季節はマメに掃除する必要があります。
でも、ふき掃除をする人たちが花粉症だったらどうでしょう。
実はマヒカマノのスタッフには花粉症を抱えている人が多く、取材当日もお店にいた5人のスタッフのうち、なんと3人が花粉症でした。中には花粉が飛び始めるといち早く察知する敏感な方もいて、スタッフの間では「花粉レーダー」と呼ばれているとか。いや本人は大変だと思いますが。
高島さんによると、朝お店に来たスタッフは、まず床掃除をする決まりになっているそうです。店内は100平米とかなり広いので、スタッフは毎朝、横に並んでぞうきんがけをしていました。もちろん花粉症のスタッフも例外ではありません。しかしロボット掃除機のiRobot「ブラーバ」が来て状況は一変しました。
夜、仕事が終わるとスタッフがブラーバを持ち出します。ウェット(水ぶき)用のクロスと取り付け、タンクに水を入れてスイッチオン。タンク中央の穴からじわじわとクロスに水が広がる仕組みで、約20畳の広さを掃除してくれます。
お店が広いため、途中で水を足す必要はありますが、夜の間にブラーバがふき掃除を済ませてくれるので、スタッフは“朝の床掃除”から解放されました。高島さんも「つらそうだったスタッフの負担が軽減できたので良かったです」と満足げ。
そしてもう1つの秘密兵器は、スウェーデンの空気清浄機ブランド「blueair」の「ブルーエア 450E」。450Eは、大きなシロッコファンが生み出す空気浄化スピードの早さが特徴で、花粉除去に適しているそうです。ただ、3段階の風量のうち、最大にすると駆動音が気になってくるため、お客さんのいない時間帯や、逆にお昼時の騒がしい時間帯を狙って空量を上げます。ちなみに450Eは脱臭能力にも優れているのでランチ時にも便利だそうです。
一方、悩ましいのは「450E」の設置場所。現在は店内の空気をきれいにしようと店の奥の壁際に置いていますが、「入口近くに置いて、進入した花粉を素早く取り除くほうがいいかもしれない」と試行錯誤中。またお店が広いため、推奨フロア面積が34平米までの「450E」が1台では力不足も否めません。「もう1台か2台、設置したほうが良いかもしれませんね」(高島さん)
まだ完璧とは言えないものの、花粉症のお客さんやスタッフのために家電をうまく使っているお店は頼もしい存在です。ハンモックカフェはお客さんにリラックスしていただく場所です。より効果的な花粉対策にして、さらに快適な空間を作っていきたいですね」(高島さん)
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