家の鍵がスマートになると何が便利なの? 「Qrio Smart Lock」で確かめた:山本敦の「体当たりッ!スマート家電事始め」(4/4 ページ)
「落とす・なくす・忘れる」といった鍵にまつわる“3大うっかり”とさよならできるスマートロック。でも、実際はそれだけではない。自宅のカギがスマートになると何が便利なのか。体当たりで検証した。
スマート家電と連携できるようになればスマートロックの価値に磨きがかかる
Qrio Smart Lockに搭載されているもう1つの大事な機能は、アプリのメイン画面から設定できる「キーシェア」だ。オーナーである最初のユーザーが、暮らしを共にする家族や、同じ職場の同僚にQrio Smart Lockの電子版“合い鍵”を発行できるというもの。スマートロックへのアクセス権はメールやLINE、Twitter、Facebookを介して「招待」するかたちで送信する。受け取った側はスマホなどにQrioアプリを入れてから、合い鍵を生成する。例えば小規模の会社を経営していて、アルバイトのスタッフに事務所の鍵を持たせたい場合などにあると便利な機能だ。
Qrio Smart Lockは物理的な鍵の代替として捉えるのではなく、鍵と併用しながらそこにスマートな機能を足せるデバイスと捉えるのが現時点では正解だと思う。使ってみると鍵を開け閉めする手間は着実に減る手応えがあるし、特にキーシェア機能はスペアキーを作って管理する手間が省けるのがいい。
今はスマートホーム・スマートオフィスを実現するIoTデバイスとして発展途上にあるスマートロックだが、今後はWebカメラや照明器具、エアコンなどスマート家電と連携できるようになれば、ますます重要な意味を持ってくるだろう。「家の鍵をかけたら、エアコンを消して、Webカメラを起動する」なんてことが自動でできるようになれば、生活がぐんとスマートになる。アップルが開発を進める「HomeKit」など、スマート家電のプラットフォームにシステムを統合していくことができれば、これからスマートロックが日常生活に欠かせないアイテムになる可能性は高いと感じた。HomeKitに対応すれば「Siri」による音声操作も可能になり、iOSでもスマホアプリを起動してアイコンを長押しする手間がぐんと簡略化できるようになる。「Apple Watch」やソニーの「SmartWatch3」による操作にも今年の春から対応したので、合わせて使えばより便利になりそうだ。
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