見せてもらおうか、iRobotの新型の性能とやらを!――「ブラーバジェット 240」を試す(前編)(3/3 ページ)
米iRobotの「ブラーバジェット240」は、水をスプレーしながら床を掃除するユニークなロボット掃除機だ。日本を含むアジア市場を意識して開発したというだけあり、随所に新しい工夫がみられる。その掃除する力をチェックしていこう。
しつこい油汚れも落とす力
水のスプレーに振動(バイブレーション)機能、そして新開発のクリーニングパッドと、掃除する力が向上したブラーバジェット。その“掃除する力”はどれほどのものか。最後に、油汚れがこびりついたキッチンの床を掃除させてみよう。
ちなみにこのキッチン、数か月間はふき掃除をしておらず、油汚れにホコリが積もってヒドイ状態だ。自分の体験から言うと、時間の経過した油汚れはしつこく、洗剤を使って男性がゴシゴシやっても苦労するレベルだと思う。
こうしたしつこい汚れの場合、使い捨ての「ウェットモップパッド」を最も念入りに掃除してくれる「スポットモード」で使用することがオススメだ。ただ今回は、都合でウェットモップパッドがなかったので「ダンプスウィープパッド」を使用した。ダンプスウィープモードは、クリーニングヘッドを振動させるのはウェットモップモードと同じだが、3度ぶきが2度ぶきになり、スプレーする水の量も減る“普段使い用”だ。このため、同じ場所を連続して3回、掃除した。その結果が下の写真だ。
正直、きれいになったとは言いがたいが、ここまで落とせるとも思っていなかった。ブラーバの場合、人間の腕力と比較できるほどの重さはない。にも関わらず、しつこい油汚れをかなり落とすことができている。床に油とホコリが混じった黒い固まりがいくつも転がっているが、これはすべてブラーバが“こそぎ落とした”のだ。
改めてブラーバジェットの掃除力に驚くとともに、油汚れから逃れられないキッチンでも時間が経過する前にブラーバジェットを動かすようにすれば、きれいな状態を維持できそう。そんな可能性を感じる実験結果だった。
後編では、兄弟機「ブラーバ380J」との違いについて触れたい。
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