銀座ソニービルが“特別な場所”であり続ける理由(2/2 ページ)
東京・銀座のソニービルで開幕した「It's a SONY展」。日本が高度成長期のまっただ中にあった1966年に建設され、今もソニーとそのファンにとって特別な場所であり続ける銀座ソニービルについて、展示からひもとく。
ソニー製「炊飯器」の実力とは?
開催中の「It's a SONY展」では、ソニーが前身の「東京通信工業」時代に発売した貴重な炊飯器から、日本初のトランジスタラジオ「TR-55」、世界初の家庭用ビデオデッキ「SL-7300」、初代ウォークマン「TPS-L2」など、過去70年間で投入してきたエポックメイキングなプロダクトの数々が並んでいる。また初公開となる「AIBOのプロトタイプ」など、計730点に上る貴重な展示品を見ることができる。
また企画展示の「My Favorite SONY」では、著名人の思い出のソニー商品を紹介。ソニーCEOの平井一夫氏は、お年玉をはたいて購入したという「スカイセンサー5800」(1973年)を持ち込み、“BCL小僧”だったと告白している。
ソニービルの一部を記念品に
ソニーでは、来年4月1日からビルの解体を開始する予定だが、その際にソニービルを象徴する外壁のルーバーを記念として販売する計画だ。「ソニービルがなくなってしまっても50年の歴史に対する愛着や感謝を形として残すため、どんなことができるかとずっと考えてきた。この数寄屋橋交差点の一角で都市のビルとしての景観を演出し、ソニービルの外壁の象徴となっているルーバーを記念品としてチャリティー販売することにした。1992年の改装工事の際に1度取り替えられているが、50年前に設計されたソニービルオリジナルの設備だ」(同社)
ルーバーの販売については、現在予約受付の準備中。詳細が決定し次第、「銀座ソニーパークプロジェクト」のWebサイトで告知するという。売上は「子どものための災害時緊急・復興ファンド」に寄付される。
なお、ルーバーよりも手軽な記念品として、「It's a SONY展」のために作られた「歴代プロダクトラバーストラップ」もある。1回500円のカプセルトイで、第1弾のラインアップは初代ウォークマン「TPS-L2」、プロミュージシャンの愛用者も多いモニターヘッドフォン「MDR-C900」、パソコン(当時はマイコンと呼んでいた)の「HB-101」、カセットテープ「CHF」、トランジスタラジオの「TR-55」、そして「ソニービル」。
展示期間中に毎月5種類のデザインが変わり、全21種類が登場する予定になっているため、コンプリートしたい方は毎月どうぞ。入場は無料だ。
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