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コントラスト比100万:1以上の新型IPS液晶パネル、パナソニックが開発――まずは放送・医療などの分野から
パナソニックが100万:1以上のコントラスト比を実現する新型IPS液晶パネルを発表した。液晶パネルの背後に設けられた「調光セル」により、光の量を画素単位で制御する。しかも従来の液晶パネル製造ラインで製造できるという。
パナソニックは11月28日、100万:1以上のコントラスト比を実現する新型IPS液晶パネルを発表した。2017年1月からサンプル出荷を開始。放送業務などに向けたHDR(High Dynamic Range)対応モニターなどへの応用を目指す。
従来のIPS液晶パネルが持つパネルコントラストは1800:1前後。その600倍ものコントラスト比を実現した秘密は、液晶パネルの背後に設けられた「調光セル」だ。調光セルは、液晶の動作原理を活用し、バックライトから表示セルに入射する光の量を画素単位で制御することで光漏れや黒浮きを抑える。
セルを増やすと画面輝度の低下が懸念されるが、新型パネルでは表示セルと調光セル双方の透過率を高め、さらに高輝度バックライトと組み合わせることで最大輝度1000cd/m2を実現。調光セルのため、強い光を受けても長期に渡り安定動作が可能な耐光性の高い材料を新たに開発した。
もう1つの特長は、従来の液晶パネル製造ラインで新型パネルを製造できるという点だ。パナソニック液晶ディスプレイは2500×2200mmのガラス基板を用いる第8.5世代製造ラインを保有しており、10インチから100インチまでの展開が可能だという。「放送、映像制作、医療、車載といった多様な用途に適した画面サイズのパネルを提供できる」(同社)としている。
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