東芝の“新世代コードレスクリーナー”は裏表のないキャニスター式だった
東芝ライフスタイルが掃除の負担を軽くすることをテーマに開発した「新世代のコードレスクリーナー」を披露。スティック型ではなくキャニスター式とし、本体部分は表と裏のどちらが上になっても問題ない。
東芝ライフスタイルは8月3日、掃除の負担を軽くすることをテーマに開発した「新世代のコードレスクリーナー」(同社)、「VC-NXシリーズ」を発表した。一般的なスティック型ではなくキャニスター式を採用し、本体部分は表と裏のどちらが上になっても問題のないユニークな掃除機に仕上げた。
発表会に登壇した東芝ライフスタイル、執行役員クリーン事業部長の千田一臣氏は、コードレスクリーナーが人気を集めている背景について、「ユーザーが求めているのは吸引力と利便性。この傾向は今後も続く」と分析。この2つを満足させるため、東芝が考えたのは新型モーターの開発とキャニスター式の採用だった。
新開発のブラシレスDCモーター「HD45」は、「とにかく世界で一番強いモーターを作ろうと考えた」というもの。ローターは従来機の2極(S/N極が各1)から倍の4極に増やし、36Vの直流(最大450W)で毎分最大12万回転という高速回転を実現した。。同じく新開発のフィンと合わせ、これまでにない吸引力と「非常に高いトルクを発生する」としている。
電源は大容量リチウムイオン電池パック10本。本体をコンパクトにするため、電池パックを円形に並べて中心部にモーターを配置することになった。1回の充電で最長約60分(標準モード)の連続稼働時間を実現している。
次にこだわったのは、本体部の「ダブルフェイススタイル」だ。円筒形をした本体の両端に大口径の車輪を設け、掃除中に本体が裏返っても問題なく使い続けられるというもので、「一応、東芝ロゴとハンドルのあるほうが表だ。しかし、どちらが上でも動きや取り回しは変わらない」(同社)
モーターやバッテリーを内蔵した本体は約2.8kgの重量があるものの、床に置いて引き回せるため腕の負担は少ない。ヘッドを床面に設置させた状態でグリップを持つ手にかかる重さはわずか520g程度。また自走式のヘッドにより操作は楽で、本体が上下反転しても立て直す必要がない。コンセントにコードをつなぎ替えるといった作業も不要で、シンプルな操作で掃除を中断することなく続けられる。
「キャニスター式とコードレスタイプの利点を兼ね備えた新しいコードレスクリーナーのカタチだ。現在の重く使いにくいタテ型コードレスに比べると、キャニスター式はシニア層などの潜在的なニーズがあると考えている」(千田氏)
VC-NXシリーズの価格はオープンプライス。掃除機単体の「VC-NX1」は実売10万円前後になる見込みで、9月1日に発売予定だ。また充電時に本体からゴミを吸引して溜め込む「ダストステーション」が付属する「VC-NXS1」もラインアップ。こちらは12万円前後で11月1日に発売予定となっている。
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