金利上昇で「完全固定型」が人気、住宅ローン

» 2007年06月08日 20時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 住宅ローンを借り換える場合、「変動型」よりも金利の負担を確定する「固定型」に人気があることが分かった。金利上昇リスクを避けるため、低金利のうちに長期固定タイプに組み換えたい傾向があるようだ。

 調査会社のマイボイスコムは、4回目の「住宅ローンの利用」調査を実施した。前回よりも住宅ローンを「借りている」「返済が終わった」と回答した人がいずれも多く、借入経験率は4割を超えているという結果が出た。

 マイボイスコムは4月1日〜4月5日までに、ネットを使って1万7241人にアンケートを実施した。同社の登録メンバーの中から、20歳代以上の男性46%、女性54%が回答した。

「わからない」との回答が3割

 現在利用中または利用予定の住宅ローンのタイプは「完全固定型」(35%)が最も多く、「固定期間選択型」(26%)、「変動型」(24%)と続いた。借り換えをする場合でも「完全固定型」(38%)が多く、「10年固定で借り入れしているが、完全固定を選択しておけばよかった」(男性41歳)と後悔する声もあった。

利用中または利用予定の住宅ローンタイプは「完全固定型」が最多

 「わからない」と回答した人は3割に達し、「この夏に契約の更新があります。今まで変動型にしていましたが固定にしようか悩み中です」(女性35歳)。金利の「上昇」または「下降」の予測は難しく、結果によっては総返済額が大きく違ってくるので慎重になっているのかもしれない。このほかの意見として、2006年7月のゼロ金利解除後は金利が上昇しているため「ローンを組んでまで家を建てたくないように思えてくる」(男性31歳)と、あきらめムードが漂う声もあった。

借入額「覚えていない」4.3%

 借入額は「1500万〜2000万円未満」(16.6%)「2000万〜2500万円未満」(15.5%)が多く、約7割が1000万〜4000万円未満だった。中でも「覚えていない」と回答した人が4.3%もいたことは興味深い。「少なすぎて」覚えていないのか、それとも「多すぎて」記憶から消したのか、単に「昔のことだから」覚えていないのか。いずれにせよ“理由”を教えてほしいものだ。

借入額は1500万〜2500万円未満が多い

 今後、住宅ローンを利用する際の借入先として「住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)」(22.3%)、次いで「地方銀行」(7.9%)だった。最も多かったのが「わからない」(53.0%)で、半数以上の人が決めかねているようだ。 

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