メインバンクとして利用している金融機関を、今後も使い続けたい人は8割に達していることが、マイボイスコムの調査で分かった。その理由として、ATMの台数と立地を挙げる声が多った。メインバンクは給与振込や公共料金の決済など、“お財布代わりの口座”として使う人が多く、ATMの利便性を重視している結果になったようだ。
調査会社のマイボイスコムは、「銀行のサービス」についてアンケートを実施した。インターネットによる調査で1万3632人が回答、調査期間は9月1日から9月5日まで。
メインバンクとして利用している金融機関は、全国に64行ある「地方銀行」がトップで25.9%、次いで「三菱東京UFJ銀行」が17.4%、「郵便局」が13.2%だった。「民業圧迫」と民間の金融機関から批判がある中で、10月1日に「ゆうちょ銀行」がスタートする。郵便局からスライドする利用者に加え、住宅ローン(来年半ば予定)など新サービスを追加することで、ゆうちょ銀行にメインバンクを変更する人が増えるかもしれない。
「メインバンクとして利用している金融機関を、今後も使い続けたいですか」という質問には、「使い続けたい」30.5%、「まあ使い続けたい」50.1%で、合計8割の人が使い続けたいと回答。「使い続けたくない」0.7%と「あまり使い続けたくない」2.3%を合わせると、わずか3%にとどまった。
メインバンクに対する満足度は、「とても満足」10.2%、「やや満足」32.7%、「どちらかといえば満足」38.9%と、合計で約8割の人が満足している。メインバンクに満足している点は「ATMの立地」が最も多く33.3%、次いで「ATMの設置台数」24.8%、「手数料無料サービスの有無」20.8%だった。一方、不満な点は「手数料の金額」25.5%、「窓口の待ち時間」17.3%、「預金金利」15.4%などが多かった。
メインバンクを継続して「使いたい」と回答した人で、「使い慣れていることもあり、特に不満に思える点がないので」(男性・52歳)、「どの金融機関よりも立地条件がよい。他の金融機関へ替えるのも面倒」(女性・60歳)などのコメントがあった。
「どちらともいえない」と答えた人では、「会社指定なので解約できない」(男性・44歳)、「都市銀行にしたくても田舎にはないから。仕方なく地方銀行を使っている」(女性・35歳)など、メインバンクを替えたい気持ちはあるが、できない環境があるようだ。
「使い続けたくない」人のコメントでは、「経営が危なそう」(女性・25歳)、「ATMの手数料を下げるか無料にしてもらいたい。そうすれば使い続けるきっかけになると思う」(男性・34歳)などの声があった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング