世界アウトソーシング市場、2008年は8.1%成長の見通し

» 2008年01月10日 08時44分 公開
[ITmedia]

 米調査会社のGartnerは1月8日、世界のアウトソーシング市場は堅調な成長を続けており、2008年の成長率は8.1%という予測を発表した。

 ただし企業がアウトソーシングを行う際、調達部門が万全な契約を締結したとしても、ITアウトソーシング戦略やガバナンス構造が未熟なために企業全体の目的に沿わなくなる場合も多いと同社は指摘している。極端なケースだと、アウトソーシング関係を最大限に生かすための管理や信頼関係の欠如が原因で、契約そのものが失敗してしまう場合もあるという。

 またアウトソーシング市場の伸びは堅調だが、公式に発表されるITアウトソーシング(ITO)とビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)の契約金額は、2007年に50%も減少している。理由の1つは市場が成熟しアウトソーシングそのものが珍しくなくなり、契約が公表されなくなったためとGartnerは分析する。企業のアウトソーシングは増加しているが、より小規模な契約を複数企業と締結するケースが増え、報道されることが少なくなったからだという。

 コスト削減を目的として海外に提携先を求める傾向は強い。しかしその一方で、自分たちのビジネスニーズをより確実に満たす相手を求める企業も増えている。欧州では2007年、インド系業者が勢力を伸ばし、欧州では年率約60%、米国では同約40%で成長している。だがそのインド系業者も、世界展開する大手ベンダーとの厳しい競争に直面しているという。

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