調査会社の米IDCは1月25日、世界携帯電話出荷台数についての調査結果を発表した。2007年第4四半期(10〜12月期)の出荷台数は3億3400万台で、前年同期を11.6%、7〜9月期を15.3%上回り、過去最高を記録した。通年での出荷台数は、前年比12.4%増の11億4410万台と推定される。
「過去3年間、ホリデーシーズンの四半期(10〜12月期)の出荷台数伸び率は18〜30%の間で推移していたが、今回は11.6%の伸びにとどまった」とIDC。「今後も過去3年間の成長ペースを維持できると期待するのは非現実的。2008年を通じて1けたの伸びにとどまり、それが今後数年続くだろう」とみている。
メーカーランキングでは、引き続きNokiaが首位を維持。第4四半期の出荷台数は1億3350万台(シェア40%)で、2位Samsung、3位Motorola、4位Sony Ericssonの出荷台数合計を上回った。エントリーレベル製品の伸びが出荷台数増をけん引するとともに、ハイエンドのNseriesが同社の売上高や利益に貢献している。
メーカー | 出荷台数(単位:百万台) | シェア(%) | 出荷台数増減(前年同期比、%) |
---|---|---|---|
Nokia | 133.5 | 40.0 | 26.5 |
Samsung | 46.3 | 13.9 | 40.7 |
Motorola | 40.9 | 12.2 | -37.8 |
Sony Ericsson | 30.8 | 9.2 | 18.5 |
LG Electronics | 23.7 | 7.1 | 33.6 |
その他 | 58.8 | 17.6 | 14.2 |
合計 | 334 | 100.0 | 11.6 |
(資料:IDC Worldwide Quarterly Mobile Phone Tracker) |
第4四半期に4630万台を出荷したSamsung(シェア13.9%)は、通年でもMotorolaを抜いて2位。Ultra Editionなどのハイエンド製品やミッドレンジ製品の相次ぐ投入で、米国や欧州での買い替え需要にうまく乗じた。3位Motorolaのシェアは12.2%。新CEOグレッグ・ブラウン氏の下、新端末を投入するなどの対策を講じているが、回復には2009年までかかりそうだとIDCはみている。
Sony Ericssonは、第4四半期に初めて3000万台の大台に乗った。新興国市場にも注力しつつある同社だが、主要メーカーの中では最も高い平均販売価格(ASP)を維持している。5位のLG Electronicsも着実に出荷台数を伸ばしているが、4位Sony Ericssonとの差は前四半期よりも開いた。
メーカー | 出荷台数(単位:百万台) | シェア(%) | 出荷台数増減(前年比、%) |
---|---|---|---|
Nokia | 437.1 | 38.2 | 25.8 |
Samsung | 161.1 | 14.1 | 41.7 |
Motorola | 159 | 13.9 | -26.9 |
Sony Ericsson | 103.4 | 9.0 | 38.4 |
LG Electronics | 80.5 | 7.0 | 26.8 |
その他 | 202.9 | 17.7 | 1.1 |
合計 | 1144.1 | 100.0 | 12.4 |
(資料:IDC Worldwide Quarterly Mobile Phone Tracker) |
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