Tech総研のアンケート調査によると、「言いづらいから」「雇ってもらえるだけマシ」などの理由で、転職時に年収交渉しない人が59%に上ることが分かった。さらに、転職後に年収が「増えた」人は全体の25%だったのに対し、「減った」人は58%にも上る。調査は2007年以降に転職したエンジニア187人を対象に実施した。
調査では6割も占める「非交渉派」。Tech総研によると、その理由の多くは「どちらかというとネガティブなもの」。中には最初からあきらめている人もいたという。
Tech総研は、自分にとってより価値がある仕事に就くなら「給料は二の次」(Web系システム開発/29歳)とする意見も尊重しつつも、そのことと、給与について敏感になることはまた別次元の話で、少なくとも、次の年収アップの手だてを考えながら、年収交渉には前向きの態度で臨みたいとしている。
たとえ望みがかなわなくても、交渉を通して初めて、相手が本音のところで何を考え、自分が本当は何を得たいかが見えてくる。自分の市場価値が分かるまたとない機会だから交渉はすべきと、Tech総研は提案している。
年齢層の内訳を見てみよう。
「非交渉派」では、家族の扶養や不動産のローンなど出費がかさみがちな30代前半層の方が、20代に比べて多い。逆に「交渉派」が最も多いのは20代前半だ。半分を占めており、30代前半の37%に比べるとその違いは明らか。「まだ職歴の短い20代前半には、経験の少なさを開き直る形で、大胆に年収交渉に臨んでいる。転職に対するドライな感覚の表れかもしれない」(Tech総研)
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